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Story31 ページ31

今は梅雨の時期。



涼太がグラウンドで部活していたときは雨が降っていなかったけど




降ってきたみたい。



今日は雨が降るかもっていう予定だったけど、めんどくさくてもってこなかった。




「うわ、雨じゃん」




「私、傘もってるよ〜」




「お前らは相合傘でもするんだろ。」



『ラブラブだね笑笑』



「おれは今日にかぎってもってるうううううう!!!」



「俺ももってるよ。」



涼太もってるのかあ。




「玲於、しょうがないから入れてやるよ♡」



「まじでこいつととかやだ。」



隼が裏声使って手をあわせて乙女みたいなことするから


また笑いが止まらない。








私はぬれちゃうけど、




まあいいか。




そうおもって傘をさして歩き出す隼たちについて行こうとする




「ちょっとまって。」



そう言われて涼太に腕をつかまれる


『えっ?』




私は結構ビックリしてたみたいで、



「あっ、ごめん。」



そう言われて涼太が手を離した。



「あの、俺の傘、入らない??」





えっ





『いいよ、私濡れても大丈夫。』








「ダメだよ、Aだって女の子だし、



濡れたら風邪ひいちゃうよ。」











初めて、女の子だからなんて言われて、




女の子扱いされて




なんだか嬉しくて、




「いやだったら、傘かすよ。」





『っ、い、嫌じゃない!』




「じゃあ、はい。」



そう言って入れてくれる。




『ありがとう。』




「いえいえ」




憂鬱な雨の日も



こうしていれば



全然憂鬱じゃない。




一つの傘に入っているから狭いわけで



肩と肩がぶつかって




ドキドキする。




ふと涼太の方をみると、顔が近くて、




『っ、』




「どうした?」




あ、



涼太の肩ぬれてる。





私が濡れないようにって、


こっち側によせてくれてたんだ。



『か、肩、ぬれてる...。』




「ああ、こんくらい大丈夫だよ。」




『ほんとに??』




結構ぬれてるけど




「きにしなくて大丈夫。」




『うん。』





そして、家まで送ってもらった。





『ほんとにありがとう。』





「うん、大丈夫だよ。」




『気をつけてね。』




「うん。」




そう言って手を振りながら傘をさして行ってしまう涼太。




なんか、寂しいな。




でも、






初めて女の子扱いされて、






胸がすごく高鳴ったのは






雨のせいかな。

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作者名:ちょこちっぷ | 作成日時:2017年9月1日 22時

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