Story21 ページ21
今日も昼休みに齋藤さんがいる。
「ふふふっ 涼太くんって優しいんだね」
「そんなことないよ」
はたから見たらお似合いとか色々言われるだろうけど、
素直には喜べないかな、
「涼太くん、話があるんだけど、今日一緒に帰れないかな？？」
今日、涼太とは一緒に帰れないのか。
「ごめん、今日は部活長くてさ。」
「そっか。じゃあ...今でもいい？？」
「うん？別に大丈夫だよ。」
その会話に何故か釘付けになる。
みんなも静かに聞いてしまっている。
「あのね、私、
＿＿涼太くんのこと好きなんだ。」
え、
いやわかってたけど
ここで言う？
「あ、ありがとう。」
涼太すこし困ってるかな。
「付き合ってください。」
「ごめんね。
俺今そういうの興味ないって言うか、
興味ないわけじゃないけど、
うん...
とにかくごめんね？」
「え...あの、私のこと、今は好きじゃなくてもいいから。」
「ごめん、」
「大丈夫、私だよ？！好きになるって絶対。」
「ほんとにごめん。」
「ねえ！なんで私じゃダメなの？！」
やばい、齋藤さん、エスカレートしてきてる。
＿＿「うるさ。」
そう言って話に入ってきたのは玲於。
「お前なんにもわかってねえな。
涼太だってごめんって言ってんだからさっさと諦めろよ。
あとから好きになればいいって
絶対なれるって保証はあんのか？
涼太はそんな軽いやつじゃねえ。
お前なんかと釣り合うわけねえ。
お前の心の底が黒いのなんて
丸わかりだよ。」
そう言うと齋藤さんは目を見開いた。
「っ、なによ！」
そう言って立ち去ろうとする
「もう俺らに近づかないでほしい。」
「あんたらなんてもう顔もみたくないわ！」
そう言って走っていってしまった。
「玲於、ありがとう。」
「何いいこといってんだよ〜！！！」
玲於のおかげできっと齋藤さんはもう、
一緒にお昼休みに涼太といることはなくなるから
昼休みが苦痛じゃなくなるかな。
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作者名：ちょこちっぷ | 作成日時：2017年9月1日 22時
