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9.午前8時 ページ9

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けたたましく鳴り響いたのはアラームだった。








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─────── ピピピピピッ、ピピピピピッ。ガチャッ。







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アラームが指していたのは午前8時、曜日は木曜日、つまりは平日。もちろんの事、仕事なため、ベットに沈めていた体を起こす。






刺客とか来るんじゃないか、とか思ったけどそうでも無かった。





呑気にそんなことを考えながら、コーヒーを入れて適当な朝ごはんを作るだけ。少しパンが焦げたのは、少しのアクシデントかもしれない。





ちょっと焦げたぐらいが、彼は好きだと言っていたけれど、癌になるよって言ったのなら、それは困るって笑っていたな。






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困ったな、日常生活全部、彼色に染まっていたらしい。







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私は青なんてあまり好きでもなかったのに、カーテンの色とか食器とかが、青に偏っていたのは、三葉くんの好きな色だったから。






彼を表すなら、青い夏と言った感じで、爽やかな子だった。






サイダーみたいに甘いようでサッパリしてる感じ。







よく分からない例え方だな。







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スーツを着ては、鞄に道具を詰め込んだ。時間は8時45分、職場から近いところを借りた。






前の家、と言うよりも元々は実家暮らしだったのもあり、一人暮らしを始めたのは、3年と少し前。







その頃から、部屋の家具も何もかも、変わってはいない。






変わったのは、なんなんだろう。私はあの日から、変わることもしてない。








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「よし、いくか。今日いきなり殺られるかもだけど。」







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家の鍵を取るために、靴箱の上を見たのなら、そこには2個の鍵。彼に渡そうと思っていた、私の家の合鍵だ。








それに、ずきりっと痛む心に知らないふりをして、








家の鍵を一個取る。









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「いってきます。」









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その隣に立てていた写真を見つめながらその言葉を投げた。行ってらっしゃい、なんて言ってくれもしないし、聞こえるわけもない。







もうどこにもいない君に、言うしかなかったんだ。








だけど、どこかで言われている気もして、そんなの幻想に過ぎないけれど







それでもいい、って思う。









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オトナの余裕なんてものはなくて、本当はずっとドキドキしてたし、本当はずっと惚れてたけれど。









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諦めるだけだったから。








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10.何も無い一日に恐怖→←8.5年の差は大きい



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ちょき。(プロフ) - 十六夜夏希さん» まだ2人とも囚われてるような感じになってます!! 少しずつですが、物語が動き始めつつありますので、見守って貰えたらです! コメントありがとうございました! (2021年12月5日 9時) (レス) id: 186429bef0 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜夏希(プロフ) - え、めちゃくちゃ切ない…。それぞれの囚われている感がめっちゃ好きです。ココの推しもっと増えろ。(笑)更新頑張ってください! (2021年12月1日 2時) (レス) @page38 id: 1ab5df6e8d (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - ココオタクって言われてしまったうち喜んでいいのやら😩 (2021年11月30日 0時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
ちょき。(プロフ) - ちえさん» 九井くんいいですよね!!わかります!!私も好きです! 今回は九井くんメインのお話でしかも長めのお話なので、楽しんで貰えたらです! コメントありがとうございました! (2021年11月28日 23時) (レス) id: 186429bef0 (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - ココが推しなのでこういう話しがもっと見たいです。 (2021年11月26日 19時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょき。 | 作成日時:2021年11月22日 13時

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