ライ・オン・ライ 【 九井一 】

27.ココロはどこですか ページ27

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何年経っても、この気持ちのいき場所がわからない。








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恋の終わらせ方なんて習ってない、好きな人の忘れ方も、思い出にする方法だって、私は習っていない。






先生たちはそんなこと、教えてくれなかった。








だから







ダラダラ、ズルズルと私は引きずっていくし、これから先も忘れることなんてないだろう。いや、忘れられないんだろう。







違うな









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─────── 忘れたくない。









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きっとそれが、私の本音だったし、わりと本気でそう思っている。









三葉くんを忘れるなんて、私にはできない。






三葉くんを好きでいる私を失うみたいで、三葉くんが好きである私を捨てるなんて、出来ないのはこじつけた言い訳だ。









だけど










でも









好きなんだもん、三葉くんのことが。どうしようも無いぐらいに、大好きで仕方がなくて









大好きな、大好きで、…………………大好きだった、笑顔が。声が、温もりが、瞳が、心が、何もかも










大好きだ。










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｢恋愛にもさ、薬があればいいのに｣







＊｢えー、ちょっとそれは気になる！失恋する度にとかね、傷が痛まないやつとか？｣







｢それー！本当にそーゆーのがあればいいのに、ってたまに思う。恋心を忘れられる薬とか｣








＊｢いっそ開発すれば？｣








｢できないよ｣









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そうやって、同僚の言葉に笑いながら返しては、目の前にある書類を片づける。今日は仕事終わり！帰ったら何をしようか。







溜まりに溜まっているドラマの消化でもしようかな。







ほら、月9はいつも面白いけれど、でもどうしてかフィクションに過ぎないけど、それでも好きだなとは思う。






そんな恋、したいなんて思わないけれど。









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シンデレラになりたいわけじゃない、ただ好きな人と結ばれたかった。








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いつまでも帰ってこない私の心は、一体どこに行ったのだろう。







きっとあの場所に置いてきてしまったのかもしれない。それを取りに行く気にもなれない。だって








さよならは簡単じゃないもの。








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どうして恋愛の薬はないの？知らないよそんなの。忘れたいけど忘れたくないなんて、そんなの我儘にすぎない。









わかってるよ、全部、そんなの。








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