ブクロの番犬の隣を歩くのは…。2

酔っ払い ページ10

二郎side







少しトロンとした瞳で顔を覗かれる。


二郎「…どした？眠い？」



A「…ふふ。…じろ、ちゅー。」


そう言って、頬を両手で覆われ、

キスをされる。



二郎「っ！？…ちょっ、A！」



2人の前で何やってんだ！？


恥ずかしさで耳まで熱くなりながら

力の入りきっていないAを引き剥がす。



三郎「…イチャつくなら部屋行ってよ。」



二郎「いや…俺のせいじゃない…。」



三郎に睨まれ、何とも気まずい。


A「じろー？やだ？」



構わずキスをしようとするAは

全く空気が読めていない。


二郎「Aっ、ちょっと待ってっ。

今はだめ、皆いるって。」



戸惑いながら、制止すると、

あからさまに寂しそうにする。




……っあぁ！酔っ払い！

可愛いけど、めんどくさい！



一郎「今日結構ペース早かったしな。

ケーキはまた明日にして

ベッドに寝かせてやったらどうだ？」



二郎「ぅっ……そう、だね…。」



……何となく、今二人きりになれば

ものすごく甘えてきそう。




それはいいんだよ。可愛いし。

けど、ここうちなんだよな…。


Aん家なら、何も気にしないけど、

ここじゃ、あんまりイチャつけないし…。




そう悩んでいる間も、

くっついて、頭をぐりぐり

押し付けてくるAを見て、


色々我慢するしかないかと諦めて、

抱き抱えて、部屋に連れていく。




ベッドに降ろせば、そのまま抱きつかれ

一緒にベッドに倒れ込む。




A「ちゅー。」



誘っているみたいだけど、

俺の意思など関係なく

頭を掴まれ、引き寄せられる。


そして、いつもより熱い唇でキスされる。



二郎「ん……口ん中まで熱い…

酔ってるから？」



A「…んー？……そうかも…。」




そうして、何度も何度もキスをされ、

こっちはとっくに息が上がっているけど、

がっつくことも出来なくて、ただ耐える。



A「じろ？……気持ちよくない？」


二郎「っ！……いや、良い…けど、

気持ちよくなっちゃダメだろ？」



A「？なんで？」



二郎「…ここ、うちだからっ。

最後まで出来ないしっ。」



A「…そうだった。」



何がおかしいのか、ころころと笑うAを

少し恨めしく思いながら、抱きしめる。



二郎「俺が耐えらんないから、もう終わり。」



A「……明日、うちで続きしよ？」



二郎「っ！！」



………これで覚えてなかったらマジで怒ろ…。

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