検索窓
今日:6 hit、昨日:10 hit、合計:52,616 hit

気絶 ページ26

一郎side









今日は依頼が早く片付いて時間が出来たから

たまには晩ご飯を作っていようと思い立ち、

キッチンに立って冷蔵庫の中を漁っていた。





そろそろ二郎もAも帰ってきちまうな、

と考えていたら

慌ただしい足音が聞こえてきた。





次いでリビングの扉が開いたと思えば、

二郎が意識のないAを抱えて

慌てたような、泣きそうな顔で立っていた。



一郎「っ!?何があった!?」




二郎「っ…ごめんっ、兄ちゃんっ…

俺、Aに……俺のせいだっ…


どうしよ…っ!……兄ちゃんっ…!」




一郎「っ…とにかく、落ち着け。

毛布持ってくる、ソファに寝かせて待ってろ。」





二郎にそう告げて、自分の部屋に行き

毛布を手に取る。





……久しぶりに、気を失ったAを見た。


初めて出会った時、その後数回、

襲われかけて気を失ったのを見たが、

何度見てもこれには慣れない…。




Aは、マイクによる精神干渉に恐らく弱い。


普段は怖いものなど無さそうな態度で、

襲われた後も、怯えることがないから

その態度には初めてあった時から

ずっと疑問を抱き続けてきた。









持ってきた毛布をかけてやり、

Aの目の前にしゃがみ込む二郎に話しかける。




一郎「二郎、何があった?」



二郎「っ………ごめん、兄ちゃん…。

俺、Aを怖がらせた、多分…。





最近、Aと二人の時間が無くて、

話は出来てるけど……分かんねぇけど不安で、

理由も無く、焦ってたんだ…。


そのせいでAといてもイライラして




……考え事してる時にAに名前呼ばれて

無意識に、メンチ切っちゃってさ…。




一瞬、Aが怖がったの分かったから

思わず目逸らして、そっからずっとお互い

無言で帰ってきたんだけど、



すぐそこまで来た時、

Aが苦しそうにしゃがみ込んで…。



落ち着かせようと思ったんだけど、

全然収まんなくてっ…

そのまま気ぃ失っちまった…。




……だから、多分俺の、せい…。」






一郎「………起きたら、謝ればいい。」




目を潤ませている二郎の頭を撫でて

なんとか慰める。







Aは弱いくせに、

普段の態度にその弱さが出ないもんだから

なんつーか…心臓に悪い。


毎回、肝を冷やされる。

だから二郎が心配する気持ちは痛いほど分かる。

意識→←恐怖



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (56 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
135人がお気に入り
設定タグ:ヒプマイ , 山田二郎 , 愛され
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆず(プロフ) - 真月さん» 丁寧な感想をありがとうございます!!あと少しで終わらせますが、もう少しお付き合い下さい!頑張ります、ありがとうございます!! (2019年11月12日 20時) (レス) id: 893f62a7ef (このIDを非表示/違反報告)
真月 - コメント失礼します。とっても面白くて読みやすかったです!主人公ちゃんの性格もよくて自分にドストライクでした笑これからも頑張ってください!応援してます!長文失礼しました。 (2019年11月12日 14時) (レス) id: 20c8a19ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 碧萌-みなも-さん» ずっと読んで下さっててありがとうございます!誤字脱字とか多いですし、語彙力無いのでそんなに言って頂けて恐縮です....><それから、ご指摘ありがとうございました!確認したつもりで出来てませんでした〜;; (2019年10月24日 18時) (レス) id: 893f62a7ef (このIDを非表示/違反報告)
碧萌-みなも-(プロフ) - そして、「素直」の回でメッセージが文字化けしちゃってます…! 恐らく(笑)の閉じカッコで文章の終わりだと機械が認識しちゃったのかと…!  (2019年10月24日 16時) (レス) id: bcfe55f8c1 (このIDを非表示/違反報告)
碧萌-みなも-(プロフ) - 突然失礼します! 帝統の小説から読ませていただいておりました! 無駄がないわかりやすい文章にスラスラと読めてとても好きです!!  (2019年10月24日 16時) (レス) id: bcfe55f8c1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆず | 作成日時:2019年10月23日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。