ブクロの番犬の隣を歩くのは…。2

有名人 ページ17

銃兎side





あの日、左馬刻が話していた女、

左馬刻がああいう接し方をするのが珍しくて

誰なんだと聞いても

頑なに答えようとしなかった。



何か裏があるのだろうかと調べてみれば

両親の名前は、

今一番の有名人と言ってもおかしくない


真田和臣と、真田真莉。


名前以外は全ての情報が一致しなかったが

両親が二人とも同姓同名というのは考えにくい。




念の為と親の方から調べたが

案の定、子供がいるという情報は

いくら調べても出てこなかった。




その事を左馬刻に聞けば、

心底呆れたようなため息をついて、

この女に連絡を取り始めた。




話を聞く限り、あの二人の子であるのは

事実なのだろうが、なんというか……

あまりにも素っ気ないというか、

まるで他人事のように話す姿が

少し違和感を抱かせた。




銃兎「そもそも、左馬刻とあなたは

どういう繋がりなんですか？

何故、左馬刻はその事を知っている？



それに、山田二郎を連れてきたのは何故です？」



A「質問が多い……。

えっと、まず私は一郎の高校の先輩。

で、輩に絡まれてるところを一郎に助けて貰った。


その時、一郎が私をTDDの集会所へ

連れてきた時に、他の3人とも会った。


それから、TDDが解散するまでは

4人とよく会ってましたね。」





左馬刻「そうだな。

んで、初めて会った日に、

Aを家まで送ってったらまぁでかい家でよ、

金持ちなんか？って聞いたら

親の事も話してくれたな。」



A「うん、助けてくれた人達だったし、

悪い人では無いと思ったから。」



二郎「……じゃあ、なんで俺と三郎には

ずっと言わなかったんだよ？」



A「……隠し事を共有させるの

重荷になりそうで嫌だった。



でも、今日ちゃんと全部話すよ。」



二郎「……うん。」




A「……二郎は、真田和臣って知ってる？」



二郎「えっ？……知ってるも何も

超有名人だろ？よくテレビで見るし。」



A「だよね…それが、私のお父さん。」



二郎「…………ん！？」



A「で、真田真莉がお母さん。」



二郎「え！？あの、イケメン社長と

美人すぎる通訳者って話題の夫婦だよな！？」



A「そう、それ。」




二郎「………ほんと…なんだな…。


………………マジか…でも、

確かに、言われてみれば顔似てるかも…。」




銃兎「……確かに、顔立ちもですが

20歳とは思えないその色気は、

母親に通ずるものがありますね。」

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