Euphoria【Raul】 (ページ37)

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Grateful days 37 ページ37

「ああ、はい。最近はお風呂掃除もしてくれるようになったし。結構役に立つので手放すのが惜しいです」

半分冗談、半分本気。

目黒さんがぷはっと顔を緩ませた。

「ふふ、あいつも思春期の男の子なんで。手加減してやってください」

「え？・・・あ！！」

そ、そっか。なんか、弟とか居候とか、全然意識してなかったけど、そう言われればそうね・・・女友達とは訳が違うか・・・

数歩先で、ラウールは佐久間さんとこーじくんと呼ばれてる茶髪の男の子とわいわい騒ぎながら歩いてる。

「結構嬉しかったみたいっすよ」

「何が？」

「Aさんと暮らせるって、めっちゃ目輝かせながら言いに来ましたもん。あいつ、家族仲はよかったみたいだけど、親御さんすっげぇ忙しかったみたいだし。寂しいだろうけど・・・」

ことばに詰まった目黒さん。

「夜勤から朝帰るとね、ラウールがソファで丸まってるんです。あのおっきい身体を小さく丸めて、足はみ出してるんですけど。それで、顔がぐっちゃぐちゃで。涙の跡があっちこっちに行ってて」

「ああ、うん。わかる気がする」

「わたしもそうでした。父が亡くなったとき」

ベッドで寝られなくて、ソファに丸まってた。変なところが似てる。