Grateful days 31 ページ31
「あっ、岩本くん!こちら、Aさんです!」
ああ、と近づいてきた男性が細い目を見開く。
「ラウールがご面倒かけてます」
「あ、いえ、こちらこそ、弟がお世話になってます」
「ラウールの姉ちゃん?!」
今度はピンクの髪の方が大きな声を上げる。
「あー、そっかー!なーるほどねー!似てねえけど、めっちゃ美人じゃん!!」
いやいやいや・・・
ここにいる人たちだって、今は舞台用のがっつりメイクをしているとはいえ、それぞれ整ったお顔立ちをされている。
「Aさん、おれシャワー浴びてくるけど、ちょっと待ってて」
ラウールがくるりと後ろを振り返る。
「ねぇ、岩本くん!打ち上げ、Aさんも一緒でいいでしょ?」
「もちろん。お姉さんがよかったら」
岩本さんと呼びかけられたその男性ににこりと微笑まれて、行かないとは言いづらい。
「あっ、そうだ、クッキーありがとね!他にもいただいたお菓子とかあるから、食べて待ってて!」
それはいただけないよ・・・
と、戸惑っているうちにバタバタし始めたので、ここにいるわけにもいかず、先ほどの女性に空いている部屋をお借りして待ってることにした。
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作者名:ゆき乃 | 作成日時:2022年9月24日 19時