Euphoria【Raul】 (ページ24)

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Grateful days 24 ページ24

ラウールは着々と家事を覚え、わたしも任せられることが増えてすごく助かってる。

実家は貸しに出すことになったらしく、細々としたものはお父さんがアメリカに送ったり処分したり、あとは入るだけ彼の部屋に収めた。

辰哉とは、１週間経った今も、まだデートの振り替えはできていない。元々１〜２週間に一度くらいのペースだったから、ラウールの心配なんて杞憂の通常運転。

「おはようございまーす。お熱測りまーす」

４人部屋に入院しているのは中学生と高校生。そのうちの１人に体温計を渡したときに、開いていた雑誌が目に入った。

「あれ？」

ハイブランドのスーツに身を包んだモデル。その中性的な美しい顔を、知っている気がするのだが。

・・・え？まさか？？

「どうしたの？この人、好き？」

恋バナ好きの女の子がにやりと笑いながら首を傾げる。

「あ、いや・・・綺麗な顔だなぁと思って・・・」

見開きを丸々使っているのに、折られた膝は窮屈そうだ。なんて長い脚。

「えっとねぇ・・・ラウール、１９歳、ダンサー。モデルとしても活動中だって。やば、歳１コしか違わないじゃん！はい、熱３６.７度」

おーい、と差し出された体温計に我に帰る。

なんですって？ダンスをやってるとは聞いていたけど・・・モデル？？