Euphoria【Raul】 (ページ22)

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Grateful days 22 ページ22

その夜、朝とは違う服で、大きなキャリーケースを引きずってきたラウールは見るからに肩を落として落ち込んでいた。

「ど、どうしたの？」

こくりと頷いていったんキャリーを自分の部屋に収めたラウール。

夕飯は、辰哉に言われたハンバーグにした。作り置きもいっぱい作って冷凍してある。

今日の分はラウールが先程連絡をくれたので、２人分を焼きたてでテーブルに並べた。

「待たせちゃってごめんね」

「料理してたから全然待ってないよ。冷めないうちに食べよう」

手を洗ってきたラウールが座り、2人でいただきます、と声を合わせた。

ハンバーグを口に入れたら、「おいしい！」とその目がきらめく。元気が出てきたならよかったけど。

「何かあった？」

ちらりと視線を上げて、またしょぼんと下を向いてしまった。聞かない方がよかったかな。

「あのね・・・メンバーにめっちゃ怒られた」

「メンバー？」

「ダンスの・・・Aさんの家に居候させてもらうことになったって言ったら、彼氏がいるんなら早く出て行けって。お前、めっちゃお邪魔虫じゃん！て・・・」

「なんだ、そんなこと」

はん、と鼻で笑ってしまった。ラウールがおそるおそる顔を上げる。