Euphoria【Raul】 (ページ17)

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Grateful days 17 ページ17

肩をすくめながら口の開いたままのバッグを持ち上げて、とてとてついてくる。

「もうどこかに家出してきたの？」

「ううん、今日はダンスのレッスンがあったから着替えたんだ」

「なるほど」

旅行用のメッシュケースから出てきた服を洗濯機に放り込む。

「洗濯、わたしのと一緒だと気にする？」

「えっ、しないしない！」

「じゃあ、洗濯はまとめてにしよう。水道代もバカにならないし。パンツと靴下は・・・ちょっとお風呂入る時に手でささっと洗ってから入れてくれると嬉しいかな。

オシャレ着洗いの物はここにあるネットに入れて分けておいてね」

「わかった。ありがとう」

おや。オシャレ着とは？とか言われるかなと思ったけど、あっさりうなずいたな。大丈夫？わかってる？

お風呂上がりのバスタオルを放り込んで、洗濯機を回す。翌日が休みの時は、朝に洗い上がるようにタイマーをかける。

そんなようなことをざっと説明したら、うんうん一生懸命聞いてくれる。ホントにしたことないんだな・・・

「じゃあ、わたし先にお風呂入ってもいいかな？」

「あ、あ、あ、ももももちろん！」

かあああっと音がするかと思うくらい、白いお肌が真っ赤に染まっていく。鼻血でも出そうね。

「あああっちで待ってるね！！」

「あ、これ、部屋の鍵。疲れたなら休んでてね」

赤い顔のままコクコク首を縦に振ってる。

「あ、ありがとう！」

ぎゅっとバッグを両手で抱きしめて、リビングへ逃げていった。