PEACE!! 27 ページ27
「いいなぁ、そっちは好きなひととうまくいってて」
「んー、でも結構必死だよ。好きなひとを忘れるのってそんなに簡単じゃないし。でも、ぜってぇ負けねぇから」
「強いね」
黙って微笑む目黒くんは、やっぱり格好いい。
いつでも話を聞いてくれる、という存在は心強い。佐久間さんとの関係は相変わらずぎすぎすしたままだったけど、なんとか自分のやることに集中して気にしすぎないように過ごした。
「Aちゃん、映画見にいかない?」
「はい?」
廊下で阿部さんに呼び止められたら、急にそんなことを言われて。
「目黒くんが怖いからいいです・・・あっ」
私の後ろからぬっと姿を現した目黒くんの顔はやっぱり険しい。
「もちろん、目黒も一緒。取引先の方からチケットをいただいたんだよね」
クスクス笑う阿部さんの隣でムスッとしていたはずの目黒くんはぶはっと破顔した。
「冗談。別にオレ怖くねーから。今週末、どう?」
「うん、お二人がいいなら、ぜひ」
感動必死のアニメ映画で、ちょうど時間が空いたら見に行こうと思っていた作品だ。
*
土曜日。指定された映画館に着くと、目黒くんだけが待ち合わせ場所に立っていた。
「あれ?阿部さんは?」
「買い物してから来るって。先に中入ってようぜ」
話題の映画だけあって、シネコンの中には結構人がいる。
「トイレ行ってくるから先に入ってて」
「あ、私も」
「じゃあ、席で」
そう言われてチケットの半券を渡された。
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ちるこんぶ(プロフ) - おはよう。ちょ、早く言ってくれよ。ダッシュで読みにきたじゃん。好きなキャラしかいないじゃん。目黒いいやつじゃん。続き全力待機してます (2022年6月30日 6時) (レス) id: a98e530ee3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆき乃 | 作成日時:2022年6月26日 17時