PEACE!! 18 ページ18
どうしよう・・・ドキドキが止まらなくて心臓が痛い。
ヒールのある靴を履いているせいか、佐久間さんと顔が近い。意識して背けていないと、間違いが起きてしまいそうだ。
彼の肩に化粧がつかないように、なるべく顔を下げて俯いた。
「Aちゃん、大丈夫?」
「だっ、大丈夫です・・・佐久間さんは・・・?」
「オレは大丈夫」
耳元で囁く佐久間さんの声に体の芯が燃えるみたい。
ダメだよ・・・佐久間さんには恋人がいるのに・・・好きになっても無駄なのに。
こんなふうに近くにいられると気持ちを止められなくなってしまいそう。
ガタンと揺れた拍子にグッと背中を抱きしめられた。
好き
その気持ちが固まりになって迫り上がってくる。
もう泣きたい・・・好きが苦しすぎる。
ぐっと奥歯を噛み締めて堪えているうちに、ターミナル駅でうわっと人が吐き出されて、ようやく離れることができた。
「しんどかったよな。ごめん」
「佐久間さんのせいじゃ」
顔が赤くなってると思う。離れてもまだ、彼の方を向くことができない。
余裕のできた車内で、並んで吊革に掴まった。あと1駅で乗り換えだ。
「今日さ、めっちゃ楽しかったねー」
「はい。いっぱい話しましたね」
「Aちゃんもアニメ好きだとは知らなかったなー」
「佐久間さんには負けますけど。オススメのやつ、週末に一気見します」
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ちるこんぶ(プロフ) - おはよう。ちょ、早く言ってくれよ。ダッシュで読みにきたじゃん。好きなキャラしかいないじゃん。目黒いいやつじゃん。続き全力待機してます (2022年6月30日 6時) (レス) id: a98e530ee3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆき乃 | 作成日時:2022年6月26日 17時