Good for you!【Ren.M】 (ページ35)

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急に距離を縮めてきたり。

大橋くんに嫉妬するようなことを言ったり。

こうやって手を繋いでいることも。

私は、もう気づいてしまった。

さっきカラオケボックスで女の子が目黒に囁いているのを見て、すごく嫌だと思った。

なんて自分勝手。自己嫌悪しそうだったけど・・・でも、そういうことなんだって自覚したら腑に落ちた。

寒さにかじかむ指先で、離したくない彼の手を強く握る。

「オレは、ずっとおまえのことが好きだよ」

もっと強い力で握り返された。

「高校のときからずっと好きだった・・・今も」

高校？そんな前から？

「え・・・ごめん、全然知らなかった・・・」

む、と眉間に皺を寄せた目黒が不満げな声を出す。

「岩本さんと付き合ってただろ。だから諦めようと思ってたんだ。大学は・・・受験のときはそれ知らなかったし。ほんとは卒業式のときに告白しようと思ってた」

「ええ？！なんかほんとにごめん！」

「別れたのも知らなかったし。フリーになったのかと思えばあいつに絡まれてるし・・・」

心の底から申し訳ない・・・いじけたように口を尖らせてる目黒の顔を覗き込む。

「ありがとう。ねえ、顔を上げて？」

眉間の皺ととんがった唇はそのままに、目黒がじとりとこちらを見た。