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「はー、温泉最高!明日体動くかなぁ」
「やめてよー、マジで怖い!」
若干芋洗い状態ではあったけど、大浴場は結構広くて、露天も満喫できた。
浴衣ではなく持ってきていたスウェットを着て、友人2人と連れ立って部屋まで戻ると、部屋の前に見たことのある男の子が立っていた。名前なんだっけ。
と、友人がぱちん!と顔の前で手を合わせた。
「あー・・・あのさ、ごめん、疲れてるとこ悪いんだけど・・・ちょっとだけ部屋貸してもらってもいい?」
「えー?何よ、もー。変な匂いつけたりしないでよ?」
あっ、そういうことか。
ごめんごめんと頬を掻く友人をニヤニヤしながら小突く。
荷物だけ片付けさせてもらって、財布とスマホを手に部屋を出た。
「わたし先輩の部屋行くけど、Aはどうする?」
「どうしようかなー。結構な人数だったよね」
さっき通り過ぎてきたとき、ほとんどの子が集まってどんちゃん騒ぎをしていた。なかなか・・・あの部屋にあの人数は酸欠になりそう。
「ちょっとロビーで涼んでからにする」
「おっけ。部屋戻れそうだったらLINEして」
「わかった」
広いロビーにはいくつも椅子やソファが置いてあって、ちらほらくつろいでいる人もいる。スポーツ関係の雑誌が充実している本棚から最新のスノボ雑誌を手に取って、ぽかっと空いてる真ん中のソファセットに腰を下ろした。
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作者名:ゆき乃 | 作成日時:2022年7月10日 0時