12 think ページ12
「たぶん早めに終わるって」
「へぇ・・・あ、じゃあちょっとだけ食う?適当に詰めてきたやつだけど」
ぱかっとタッパーを開けた目黒がそれを差し出してくる。
う、たしかに12時は過ぎてるし、お腹は空いてるんだよなぁ。
「うわ、卵焼きとかめっちゃ美味そうじゃん。彼女の手作り?」
今にも手を伸ばしてきそうな深澤さんを軽く睨みながら、それでもタッパーはそちらに差し出した。いい奴だね、目黒。
「ちがいます。オレが家で作ったやつです。よければどうぞ」
「えマジ?!自分で作ったの??すげーなおまえ!!」
深澤さんは爆笑しつつ、しっかり卵焼きを一切れ摘んで口に放り込んだ。
そっか、お弁当か・・・なるほど・・・
「どうしたの、Aちゃん?」
深澤さんの声にはっと顔を上げる。
「いえ、なんでも」
彼氏とお昼、ってなったらお弁当くらい作ってくるものだったのかもしれない。思いつきもしなかったな。女子力低い・・・
ごにょごにょと取り繕っているうちに、岩本さんがようやく来てくれた。
「ごめんね、待たせて。っていうか、目黒はともかく、なんでふっかがここにいんの?」
岩本さんがぎろりと彼を睨んでも全然気にしてなくて、深澤さんはひらひらと手を振った。
244人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆき乃 | 作成日時:2022年7月10日 0時