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12 think ページ12

「たぶん早めに終わるって」

「へぇ・・・あ、じゃあちょっとだけ食う?適当に詰めてきたやつだけど」

ぱかっとタッパーを開けた目黒がそれを差し出してくる。

う、たしかに12時は過ぎてるし、お腹は空いてるんだよなぁ。

「うわ、卵焼きとかめっちゃ美味そうじゃん。彼女の手作り?」

今にも手を伸ばしてきそうな深澤さんを軽く睨みながら、それでもタッパーはそちらに差し出した。いい奴だね、目黒。

「ちがいます。オレが家で作ったやつです。よければどうぞ」

「えマジ?!自分で作ったの??すげーなおまえ!!」

深澤さんは爆笑しつつ、しっかり卵焼きを一切れ摘んで口に放り込んだ。

そっか、お弁当か・・・なるほど・・・

「どうしたの、Aちゃん?」

深澤さんの声にはっと顔を上げる。

「いえ、なんでも」

彼氏とお昼、ってなったらお弁当くらい作ってくるものだったのかもしれない。思いつきもしなかったな。女子力低い・・・

ごにょごにょと取り繕っているうちに、岩本さんがようやく来てくれた。

「ごめんね、待たせて。っていうか、目黒はともかく、なんでふっかがここにいんの?」

岩本さんがぎろりと彼を睨んでも全然気にしてなくて、深澤さんはひらひらと手を振った。

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作者名:ゆき乃 | 作成日時:2022年7月10日 0時

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