51粒 ページ4
「ん、俺が、何？」
優しく頭を撫でてくれる。込み上げてくる感情を抑えられなくて、涙が頬を伝う。
「照くんを好きになってしまったから・・・私、どうしていいかわからなくて・・・自分の家を嫌いになりたくない、けどあの家では照くんを温かく迎えてあげられない・・・ッ」
もう一度引き寄せられて、きつく抱きしめられた。
大好きな匂い。大好きな温もり。
私の居場所はこのひとの
なのに、現実はそれをきっと許さない。
照くんは、仕事内容は話さないけれど、今の会社の専務にとても恩義があると言っていた。
「前に言ったよな。俺は今の会社に骨を埋める覚悟だって。あの人がいる限り、俺は絶対にしがみついていくって」
涙が彼の服を濡らしてしまう。でもそんなことに構わず、照くんは強く抱きしめていてくれる。
「でもさ、おまえがどうしても苦しいなら辞めてもいいかもってちょっと考えてたんだよね」
「そんなのダメッ！」
ぐしゃぐしゃの顔を勢いよく引き剥がせば、照くんが目を丸くしていた。
「だって、どうしても今の会社に入りたかったんでしょう？！ずっと努力して、その人のためにって」
「うん、辞めたくはないんだけどな？でも、そんくらいAが好きってこと」
目尻にシワを寄せて苦笑する照くん。
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ゆき乃(プロフ) - りょうさん» 読んでいただけただけでも嬉しいのに、感想までいただきありがとうございます！(*^^*) (2022年9月30日 14時) (
レス) id: 631b1f3a24 (このIDを非表示/違反報告)
りょう - こんにちは、感動してぼろぼろに泣いてしまいました。こういったサイトで感想を書くのははじめてです。 (2022年9月29日 13時) (レス) @page34 id: 96accbb316 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき乃(プロフ) - ちるこんぶさん» ありがとう〜(^^)お兄ちゃん、待ってますヨ☆ (2021年10月1日 17時) (レス) id: 631b1f3a24 (このIDを非表示/違反報告)
ちるこんぶ(プロフ) - お疲れ様でした〜。ラスト、ハッピーエンドでよきでした☆ (2021年10月1日 17時) (レス) @page34 id: abe1eed177 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき乃(プロフ) - ちるこんぶさん» お褒めに預かりありがたき〜(*´艸`*) (2021年9月23日 20時) (レス) id: 631b1f3a24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき乃
| 作成日時：2021年9月21日 13時
