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『…遅かった?』

「うん、遅かったよ」

『どういうこと?』






私はね、ずっと呼んでたんだよ。

侑李が、テレビに出始めたときから。



なんで、? なんで、離れていくの?

約束、忘れちゃった?


もうこの手を離さない。

その約束は、儚く脆かった。



私たちの、関係もそうだった。






『教えて。どういうこと?』

「…ごめんね、無理」

『そう、あ、ごめん、仕事が…』

「うん、頑張ってね。じゃ、」






もう、会えることはない。

だとしたら、バッサリ別れたほうが良い。






侑李に背中を向け、私は、走った。







『待って!』







侑李の声に、気づかないくらい。

無我夢中で。



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作者名:愛sunshine | 作成日時:2017年3月18日 10時

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