猫が三匹 ページ4
先生が窓の外を眺め、ぼそぼそと呟いているうちに、生徒たちは携帯を弄る。
かくいう私は、無理やりロッカーから下ろされ、イラついていた。
歯の間に飴玉を挟み込み、ガリっとかみ砕く。すると飴玉はすぐになくなった。そして、ポケットから新しい飴玉を取り出す。これを何回か繰り返した所で、ケータイを回収のお知らせが教室に響き渡った。
教卓から取り出した袋を広げて、皆の鞄と携帯を回収していく。
柊「ほら、紀藤も携帯、出して」
『ヤだっていったら？』
諏訪「さっさと出しなよ」
水越「早くしてよ！！」
『はあ〜、めんどくさ。ほらこれで満足？』
柊「ああ、満足だ」
私に背を向けて、次の生徒の元へと向かう先生にバレないようこっそりと胸ポケットに入れていたボールペンをノックした。
柊「このクラスが人質になったのには理由がある」
全員の鞄を回収して、教卓に手をついた先生が発した言葉に、耳を疑う。
人質？人質……。なるほど、そっか〜この状況は監i禁かぁ。
そんなことを考えているとき、丁度良くチャイムが鳴り響いた。まるで、タイミングを計ったかのような鳴り方だった。先生は起爆装置である時計を構えながら、私達に起立、礼、着席を強要した。
柊「どうして、このクラスは人質になったのか。……じゃあ、宇佐美」
宇佐美「はあ？分かるわけないじゃん」
柊「分かるはずだ。よく考えて」
宇佐美「―――皆がぶっきーに酷く当たるから」
宇佐美の発言で皆が俯く。俯くのは心辺りがあるせい。まあ、その反応が妥当だろうな。
柊「なるほど。まぁ、確かに教師に対するリスペクトはゼロだよなぁ。
……でも、そんな理由でここまでスペクタクルな仕打ちはしないよ」
頭の弱いクラスメイト達は、皆不思議そうな顔をする。唯一の心辺りが今しがた違うと砕かれたから。まあ、単純に思い当たりそうなことは無きにしも非ず。
柊「ヒントは、他のクラスには無かったことだ。……じゃあ、諏訪」
諏訪「警察沙汰になったやつがいる」
甲斐「は？テメェッ喧嘩売ってんのか？！？」
柊「ははっ、甲斐が起こした傷害事件か。まぁでも、確かにそれも関係なくはない」
そう言い切った先生は、廊下側から２列目―――宇佐美の前の席までいくと、机を持ち上げた後、その席に座った。
『にゃはっ、やっぱりそういうこと？』
予想が当たり、この状況下では不謹慎にも、口許がニヤついた。
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乱数 - 気まぐれって感じが凄い好きです…… (2020年12月16日 9時) (
レス) id: a4b666bcbc (このIDを非表示/違反報告)
ただのオタク。(プロフ) - 続き読みたいです！頑張ってください (2020年9月23日 22時) (レス) id: 68c4d6e970 (このIDを非表示/違反報告)
みょか - 夢主さんの不思議な感じとカッコいい感じがスゴく好きです！更新楽しみにしてます！ (2020年1月5日 22時) (レス) id: 8b4b0337c0 (このIDを非表示/違反報告)
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