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照り焼き* ページ13

「なぁ、A、俺の店、きてくれねーか?」

さっきとは違う口調、優しい声で金髪が私に言う。
それがなんだか怖くて一瞬横に首を振りそうになる。
「大丈夫、団長は何もしないよ。」

「くるならこいよ、どうせその顔を見る限り飯くってねーだろうし♪」

口では返事しなかったが、首だけでたてに返事をした。
「その様子じゃ動けないし、僕が運んであげる。」

なんだか積極的な大きな女の子に運ばれ「豚の帽子亭」という店に到着した。
まだ警戒心が解けない私は体がびくびくと震えたまま、椅子に座らせられた。
向かい側には金髪、隣には大きな男の子がいた。頭の上には花の匂いが漂う男の子、窓の外に大きな女の子がいた。私の足元には豚がいた。
「さてと、とりあえず何があったんだよ、…とその前に、飯か。」

優しいことに、私にまともなご飯を作ってくれるらしい。

金髪の合図で大きな男の子が厨房らしいところに移動して、なにかを作り始めた。
「作ってる間に聞いてもいいんじゃない?手短でいいから。」

結局大きな女の子に聞き出されるはめになり、みんなに聞かれることに。
とは言ってもいざ話そうとすると怖がって何も言えなかった。
彼に出会ったあのときのように、ぽろっと口に出したときのようには話せなかった。
理由はわかるわけもなく、ただ「どうしたの?」と聞かれても答えられないでいた。

出動中はこんなとき、「速く言えよ」とか「速くしろ、手が止まってる」だとかで焦らされていたし、普通に手が飛んでくる。

でも不思議だ。ずっと黙っていても、視線は感じるが誰もなにも言ってこない。
言ってこないどころか、手も武器も飛ばしてこない。
何かが飛んでくるのが普通だと思っていたから若干驚きつつ、自分を落ち着かせようと頑張った。
「ほら、できたぜ?うまいぜ♪」

なんど頑張ってももう無理だと知った私はあきらめてそのまま体を震わせていると、料理ができたようで大きな男の子が机に出来たものを置いた。
これは…照り焼きかな。

量的にはいくらなんでも多すぎるだろ、と言わんばかりの量があって、食べきれるかがわからなかった。
「これ…全部私、ですか?」

「ああ♪食べきれよ?あー腹いっぱいなら無理しなくていいけど♪」

案の定すべてが、この量が私の物だったようだった。
「うまそうじゃねーか、なんなら俺も食べたいくらいだぜ。」

金髪も照り焼きを狙っているようだったが「団ちょのじゃね」と止められていた。

残飯*→←七つの大罪再び*



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ピース♪@PC破損中(プロフ) - ルナさん» うわー!なんと!ありがとうございます。あの…どこの部分でしょうか? (2018年8月1日 12時) (レス) id: 42eb3dfe3d (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 回転じゃなくて開店だと思いますよ (2018年8月1日 12時) (レス) id: 27b92c5969 (このIDを非表示/違反報告)
- ルールも守れない、理解もできない人の作品には高評価はつかない (2018年3月6日 19時) (レス) id: eebce367fa (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空@現在低浮上ぎみ(プロフ) - オリジナルフラグ、外してください。続編を作る前によく確認してから更新してください。 (2018年2月11日 12時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピース♪ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yu0828na/  
作成日時:2018年2月11日 12時

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