不必要* ページ3
暫く布団でもぞもぞ動いていたが、メイリスは現れなかった。
仕方なく眠った私は、気が付くと朝だった。
「ゴウセル?」
『なんだ?起きたのか。』
彼の方を見るともう本は読み終えていたらしく私が起きたことに気づいた。
「ネタの?昨日。」
『睡眠は俺には必要ない。』
「はい?」
急に奇妙なことを言い出すもんだから、昨日の彼と同じような顔をした。
普通の人なら睡眠と食事は必ずいるというのに、どうしてこの人は。
でも睡眠と食事がいらないのは楽だ。
だって何も食べなくても、睡眠で時間を無駄にしなくても生きて行ける。
することは自由でさらに言えば、彼のばあい戦闘力がきわめて高い。
私から見ての話だけども。
「どんだけ楽なんだよ!」
私も一度でいいから睡眠なしで生きて見たい。
眠気がない世界に行きたいくらいなのに。
『楽なのか?』
言い方が悪いかもしれないが、彼は本を読んでいるだけで生きていられる。
あとは少し悪いやつがきたら戦闘で解決すればいいことだし。
暇つぶしはすべて本、他には何かないのだろうか。
そのわりには読書は飽きないようで夜中には本を読むことが多くなっている。
「いや、…まー、寝ないで生きれるっていうのは羨ましいかな。」
これは誰だってかはわからないが、少なくとも私は羨ましい。
時間をたっぷり24時間を独り占めできるわけだから、彼は読書だけだけども、私ならもっといろいろなところに行く。
お店が回転していれば、なんだけどな。
読書だけなんてもったいないでしょ?
『慣れている、と言う方が正しいだろうか。』
「どういう意味よ、それ。」
なんだか話が見えなくなってきた。
だって、睡眠なしが慣れているなんて。
あるわけのないことを口にする彼が不思議でしょうがなかった。
『生まれつき、だ、たぶん。』
「それ、ほんと変わり者だな。」
生まれつき食べてもないし、寝てもないなんてありえない話だ。
でも、もしそれが嘘だとしてもそんな嘘をつく理由が見つからなかった。
とにかく、ほんとうのことをはなしているのはわかる。
「ほんと?私でも寝るのに。」
いや、さっき私が言った意味はよくわからない。
私だって変わり者だ。人のことは言えない。
『私でも?まーよくわからないが。』
「読書好き」と最後に付け足した彼は、ベッドから立ち上がって台所に行ってしまった。
…なーんだ、お腹空いてるんじゃないか。
それなら正直に言ってくれればよかったのに。
急に台所に行くから「待って」なんて止められなかったじゃん。
ちょっと気になるのに。
5人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ピース♪@PC破損中(プロフ) - ルナさん» うわー!なんと!ありがとうございます。あの…どこの部分でしょうか? (2018年8月1日 12時) (レス) id: 42eb3dfe3d (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 回転じゃなくて開店だと思いますよ (2018年8月1日 12時) (レス) id: 27b92c5969 (このIDを非表示/違反報告)
、 - ルールも守れない、理解もできない人の作品には高評価はつかない (2018年3月6日 19時) (レス) id: eebce367fa (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空@現在低浮上ぎみ(プロフ) - オリジナルフラグ、外してください。続編を作る前によく確認してから更新してください。 (2018年2月11日 12時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ピース♪ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yu0828na/
作成日時:2018年2月11日 12時