【七つの大罪】狙われたポイズンスコール (ページ46)

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二人別れて* ページ46

三日ぶりにメイリスと帰った家は、もちろん何も変わっていなかった。
逆に変わっていたら怖いのだけど、少しの楽しみが胸にあった。
”あ～～、またこんなに家がちらかっちゃってる。”

メイリスは癒えの周りを見るなり、バカにするような口調でそう言った。
それが腹立たしくて言葉が出なかった。
”どうしたの？片付けた方がいいんじゃない？久しぶりの家でしょう、きれいにしてあげなくちゃ。”

「今日は大掃除しろと？でも帰ったばっかりで疲れてるんだけど。」

私のお疲れモードなんてお構いなしに、かってに掃除し始めるメイリスに困惑した。
”そうそう、ほら速く！まだ朝だよ？…もうすぐお昼だけど。”

私は疲労感が顔に出ているのがわかるくらいに疲れているので、掃除以外にすることを考えた。
掃除はメイリスに任せて、ぱっと思いついたのは取って来た木の実の料理だった。
「待ってよメイリス、いいこと思いついたんだ。」

メイリスはあれこれとゴミ箱に放り込みながら「なに？」と首を傾げた。
「メイリスが掃除したいならやってよ、逆にその方が助かるから。私は取って来た木の実がまだ余っているから、それをジュースにしたり、おかずにしたりするよ。」

どんな反応が帰ってくるかと思ったら、メイリスの手が一瞬止まった。
”あぁ！それ、私食べたい、飲みたい！私が掃除している間、よろしくね！”

泊まった瞬間にテンションがおかしくなり、床を叩きながらそう言った。
「わ、わかったから…私台所行ってくるね、なにかあったら言って。」

”うん、「何か」って。”

メイリスが何か言った気がするけれど、スルーの方向で台所へと足を進めた。
そのあとで「こらーー！」という声がした。
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あいつ、私の親友なのに！スルーしてきた。
たまに笑ってくれるときがあるけど、それは愛想笑いで、ほんとうに笑ってくれない。
私のレベルが低すぎるのかな。
ついつい、手を止めてそんなことを考えてしまう私が、なんだかバカに思えてきて、悔しかった。
だからAの背中を見ながら叫んでやったのに、それも無視して台所に去ってしまった。

私は止めていた手をさっきよりスピードを速めて動かしながら、どうすればレベルが上がるのかを考え始めた。
でも、手を止めることはなく、ただもくもくと無言で掃除をしていた。
気が付いたらだいぶん片付いていて、向こうからいい匂いもした。
”いい匂い…はぁ、速く飲みたいなぁ！食べたい！”