【七つの大罪】狙われたポイズンスコール (ページ32)

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メイリスの来客* ページ32

最初はいけないと思っていたけれど、体がかってに動いてしまう。
魔力を次々に発動し、もはや自分ではもう涙の色が違うことも、命を奪ったこともどうでもよくなっていた。
それよりか、この人たちをさっさと帰らせ、落ち着きたいと言う気持ちの方が大きくなっていたからだ。
「攻撃を止めたのは一瞬だけかよ！撤退！」

一人のアイズで私のお望み通り、帰ってくれた。
ふと気が付くと、人がいなくなっている状態だったので、攻撃を止めたときには驚いた。
「、また奪ってしまったのかと思った。一瞬正気が。」

いろんな感情が入り混じるなか、勝機があるのかないのかすらわからずにいた。
あのまま逃げてくれなければ、大惨事になるところであった。

迎えがくるどころか、噂が広がりチームのどうでもいい兵士ですらびびっているようで、家に訪ねてくることが今日はなかった。

その夜、メイリスがまたくるという約束を忘れかけてはっとした。
私もメイリスのお墓にいかなくちゃ。
おはようの挨拶もできていないので、気にはしていた。
私はメイリスのお墓に向かい頭を下げる。
「メイリス私ね、知らないことを知ってしまった。今日はなにを話しにきてくれるの？」

問いかけには答えず、ということなので、今日もベッドでメイリスを待つことにした。

挨拶をおえて家に帰り、今日もなにも食べずにベッドにダイブした。
明日も人が押し寄せてくるのだと思うと、さらに疲労感が襲う。

”きたよ。A、今日こそ離さないと。”
「え？なにを？」

暫くベッドでのんびりしていると、メイリスの声が天井からした。
真面目な声がするので、今日は冗談は抜きらしかった。
”Aの秘密よ。私が知る限りすべて話すけど…。”

なにかを話そうとするメイリスは、少し戸惑いつつ、言葉を続けようと頑張っている。
私の秘密をすべて話してくれる。
そう思うと楽かもしれないけれど、いざ聞こうとすると心臓がなり、あの奇妙な感情が襲う。
”どうしたの？私も戸惑ってるんだ。でも、でも、今以外に話す時がなくって。ごめんね、急に。”

確かに思えば、今くらいしか時間はない気がする。
噂は広まってしまっているし、すでに押し寄せてくる人数も増えている。
泣いても笑っても今しか時間がない。
私は、心に落ち着きが戻るまで深呼吸を続け、メイリスのスタンバイを待った。
メイリスは、「いつでもいいよ」とスタンバイは私がする前に、できていたようだ。