【七つの大罪】狙われたポイズンスコール (ページ24)

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大好きな家* ページ24

元気な二人の声が響き渡り、兵士たちの驚きが見られる。
迎えにこなかったからっていってはいけないわけじゃないでしょうから、怒られ屋しない。
ただ、この速さでくるなんて、向こうも思っていなかったようですごく驚いた眼をしている。
「お前ら速いな。まだ時間はあるぞ。」

「今日の私たちは少し違いますよ。」

私たち二人の気合を見せてから、今日の仕事を先に聞いて置いた。
「メイリス、お前とAで今日も戦闘に当たってもらう。今日はやたらと大人数らしいから頑張れよ。」

私たちの犠牲をどうとも思っていないやつが、頑張れよですますんだ。
私はそれが嫌いで仕方がなかったが、今日のいい気分ではどうも思わなかった。
いつもは腹立たしくて先頭に影響を及ぼすが、今日はたぶん大丈夫だ。
「大好きな家のためにがんばろ！」

”大好きな家のため”
メイリスと私の名言だ。
たとえなにがあっても、その”大好きな家”があれば敗けることが許されない。
いや、おまじないの用なものだ。
”大好きな家のため”だから失うわけにもいかないし、敗けられない。
私たちにとっては、”大好きな家”は、強みで味方なのだ。
「もうすぐくるぞー！」

そうこうしているうちに、さっきまでだいぶん余っていた時間がすっと過ぎて行き、建物から戦場に移動する時間となった。

私とメイリスは、お互いに手を取り合い、絶対に離さないように戦場に向かう。
いつものように兵士について行くと、さきほど行っていた通り大人数の軍隊が更新しているところが見えてきた。
はでなざっざという足音でびびりつつ、心のなかで”大好きな家のため”を言い聞かせた。
そしてメイリスの手を強く握り、テレパシーで「頑張ろう」と伝える。
メイリスも答えてくれたようで、私の手を握り返してくれた。

私たちで止められるのなら、必ず止めてみせたい。
戦う意味なんてない。この戦争に命を懸ける意味はないよ。
日常が崩れて行き、なにもかもが壊れて行く。
なんでもない日常だけど、私たちはそれを守りたい。日常は私たちにとっても、みんなにとっても大事なはずなんだ。
今の日常があるから、”大好きな家”もあるし、私たちもいるし、昔は学校もあった。
幸せもあるし、どこかで結ばれる人もある。形のないものもたくさんある。
「ついたぞ。」

だから私たちは。
「「はいっ！！」」

なんでもない日常を守り抜くために。

気合を入れて、たとえ大人数でも倒すんだ！