【七つの大罪】狙われたポイズンスコール (ページ22)

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睡眠対決* ページ22

もうすぐまた寝る時間がきてしまう。
もう、きているといってもおかしくはないのだが、戦争が激しくなってからはあまり速く寝ないようにしていた。
「ねぇ今何時？私今日は眠いかも。」

メイリスが欠伸をしながら時計を見る。
「あの～、時計を見るんだったら聞かないでくれるかな？」

「ごめんごめん」と軽はずみに謝ってから「１１時かぁ」と呟くメイリス。
眠たいけど寝たくない。寝たくないけど、眠くなる。

眠くなるのが人間であり、眠くなると必ず寝なければいけない。
寝ないと不思議と体が疲れてきて、次の火にはふらふらだ。
眠るということってどういうことだろう。

眠るとは、まぶたを閉じて意識を飛ばすこと。
その間に体の傷が再生する、脳を休める、体の疲れを取るなどといった、次の日に疲れない理由に思われる活動をしている。
起きているときにも、活発に私たちは活動をしているが、それは眠るための準備でもある。
食事をしたり、水を飲んだり、歩き回ったり、今は戦いをしたり。
人間は睡眠をとらなければ生きていけない。
なにがあっても、睡眠を取らなければならない。
「いっつも私が先に寝ちゃうでしょ？たまにはAから寝てよ。」

「そんなこと言われても。私だってメイリスだってわざと寝てるわけじゃないんだから。」

「う～ん、そうだね。今日は同時に寝ようよ！」

なにかを思いついたように、夜なのに大きな声で叫びだす。
同時に寝るということはほぼ不可能に近い。
どっちが先に寝たかがわかっている以上、必ず誰か一人、どっちかは起きているのだ。
「無理だよ。どっちかは起きてるんだから。」

「やってみないとわからないでしょ？速く速く。」

今すぐにねろとメイリスが急かす。
そんなこと言われても、今すぐ１秒後とかに寝ろというのは、いくら眠たくても出来る気がしない。
「こうなったら勝負だ！どっちが一番起きていられるか。」

しょうがなく勝負を持ちかけると、「え、楽しそう！」と乗ってくれた。
ルールは簡単だ。
お互いなにもしゃべらずに黙っていて、先に寝た方が負けとなる。
先にどちらかが寝るとわかるように、起きている方は紙に書いて寝ている方の枕元に置くことにする。
「「敗けない！」」

変な対決が今、幕を開けた。