【七つの大罪】狙われたポイズンスコール (ページ11)

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深刻な状態* ページ11

結局メイリスは起きることなく、夕食は私が作ることになった。
作ることになったのだけど、あまりお腹も空いていないし、食べる気がしなかった。
仕方なく、風呂のこともあるのでメイリスを起こすことにした。
「な、なに！」

起こそうとしたのだが、突然の物音に私の悲鳴が響き渡る。
後ろを振り向くとなんと、今日二回目の襲撃のようで驚きを隠せなかった。
「まったく、今までは二回なんてなかったじゃないか、どうしてよ。」

どうせ、いつもの襲撃だろうと戦闘を試みるも、いつもではなかったのだ。
まず、一つは一日に二回も襲撃にくることは今までなかったこと、もう一つは。
「さーて、今日は、二回目だ、かかれっ！」

「くっ、みんな返り討ちにしてやる！”ポイズンハンド(毒の手)”！」

リーダーのような人がアイズすると、一気に後ろにいた敵たちが攻めてくる。
だから、いつものように、いつもの技で攻撃したのだが、なんとも通じず。
そう、もう一つは、まったく私の技が通用しないことだったのと、三つ目は、人が異常に増えていることであった。
「どうしたどうした、今日は二回目だから不調か？ん？」

次々と私に攻撃を仕掛けながらばかにしてくる。余計にいらだち、偶然横を見るとメイリスが起きて立っていた。
表情はまだ寝ぼけてはいるものの、怒りを見せていることは間違いなかった。
「なによこれ、異常な数じゃん、おーし、Aの神器借りるよ！」

いつもは私が使わない代わりに、メイリスが使っているのだ。
「うんわかった、ありがとうメイリス。」

ポイズンスピアを取り出し、渡すと、即座に構えて敵に突っ込むメイリス。
「まさかの通用しないの、なんでこんなに急に？」

「なんでって言われてもなぁ、さーいっくぞー…とその前に。」

一人の男がアイズをするかと思えば、なにか言いたそうな顔をしている。
私たちはじっと言葉を待ちながら、ここからの脱出方法を考えていた。
少しの沈黙が続き、さきほどの男が口を開く。
「出て行ってほしければ、お前らは俺たちの仲間となってもらい、どちらかが働き、どちらかが戦場に立ってもらう。それがいやなら力づく打。」

深刻な選択、いや、むしろ拒否権などなく、おとなしく従うしかない状態だった。
この、どうしようもない異常な数と、威圧、それに強さに対抗できず、私たちは従い、これから大変な生活を強いられることになった。
だから起こってしまったんだ。親友と同じ生活をしていても、いつも幸せばかりとはかぎらない。幸せの後ろからかならず悲しみがついてくるのだ。