崩れゆく夢を抱きしめてⅡ【うらさか】 (ページ9)

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． ※skt side ページ9

さ｢うらさん！しっかりして！聞こえてる？！｣

これは完全に飛んじゃったようだ。

さ｢どうせ、俺が殺しちゃったんだ。とか思って、耐えきれなくなったんでしょ…無理しあがって…｣

息しやすいように膝枕にうらさんの頭をそっと乗せる。うらさんが顔をゆがめながら、ﾋｭｰﾋｭｰと苦しそうにしているのを見ると、自分まで…苦しくなった。

そっと、うらさんに吸入器を当てようとすると、『おっ…とと！どうしたの？！』犬くんの声がした。

犬｢おっ…とと！どうしたの？！｣

すぐ横を見ると、顔を青白くさせた、やまだぬきちゃんが犬くんに支えられていた。犬くんは、飛んでいたのをそっと降りると抱えるようにして、座った。

びっくりして、

さ｢やまだぬきちゃんどうしたの！？｣

大きい声を出してしまった。すると、頭に響いたのか、顔をゆがめながら、『大丈夫…』と言う声が聞こえた。虫の羽音みたいに、か弱く言った。

小さい声で

さ「こんなこと普通あるの？｣

犬「普通に体調を崩すことはあっても、夢でユタと居るときにこうなるのは初めてかも、、、｣

心配そうに見つめながら呟く、

『脆く

細い

小枝のような存在だった。』

誰かが呟いていた。

犬「何しろ、夢では何が起こるかわからない。｣

さ「犬くん。

俺…
天月も母さんも助けて、、、、
うらさんを助けるなんて、、、

『誰か一人が取り残される…』

そんなことないよね…｣

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