． ※urt side ページ6
坂田も俺も、泣いていた。
母は泣きながら、愛を伝えてくれた。
｢ここまで育てられて嬉しかった｣
その言葉が胸に刺さった。
泣いているのに、悲しくなくて、辛くなくて、嬉しかった。こんなのは歌い手で活動し始めて、以来だった。
母は
俺たちを育てなければならない
その思いと
もう、死んでしまいたい
その気持ちと
ずっとずっと共に生きてきた。
父の書斎でもうひとつ見つけたもの、
結婚式の写真の裏に、
｢どんなに辛くても10歳までは育てる｣
母のはんこまで押していた。
ただの広告の裏紙だけど、
万年筆でかいたのか、滲んだ字が
育児の大変さと、嬉しさを物語っていた。
坂田は床に崩れ落ち、伏せて泣いていた。微かな嗚咽が耳を通る。
そんな…様子を見たやまだぬきとけんちゃんはそっと手を離そうとした
その時、
？｢ちょっ！僕からですか！｣
？｢何でもいいから、速く行けよ…｣
？｢俺無理やて、先行って…｣
？｢俺ですか？無理やわ！｣
？/？/？/？｢わあ！！！｣
ま｢来ましたよ！｣
そ｢急に召喚された…｣
セ｢いつまでも泣いてたら、母さんも悲しむでぇ…｣
し｢ね…現実をちゃんと受け止めて、ゆっくりでも、なるべくでも、前向こ！｣
セ｢きっといいことあるで、｣
ま｢母さんは忘れなくてもいいです。
お母さんはちゃんと心で生きてますよ！｣
そ｢心の中の母さん…
おまえらが壊してしまうのか？
心配して、心が壊れたら、母さんも壊れちゃう｣
ま/そ/し/セ｢泣いても！良いことないですよ/ぞ/んやで｣
セ｢母さんのために懸命に生きろや！｣
し｢命まっとうしなきゃあかんでぇ！｣
ま｢僕たちがついてます。｣
そ｢…前向け、進むんだよ｣
坂田は涙目の顔を擦りながら、顔を見上げると
さ｢まふついてきても意味ない…w
ありがとう。よろしくお願いします。｣
その夢は晴れていた。
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作者名：とみりん | 作成日時：2020年12月19日 7時
