浮気彼氏2【う/ら/た/ぬ/き】

41話 ページ18

コンコン


浦田さんの部屋のドアを叩く。


そういえば、仲直りする前もこうだった。

それで、ドアが私の頭にクリーンヒットしたんだっけ...



『浦田さん。ご飯だよ...その、一緒に食べよ?』


何秒か間を置いて


浦「うん...わかった。」


帰ってきたのは二つ返事。

でも、前と比べると距離はグッと縮まった。



やったね。私。頑張ったよ、私。

ちょちょ切れそうになる涙を引っ込めていると



ガチャ、とドアを開けてひょっこりでてきた浦田さん。


何故か、頬は赤い気がする。



浦「『あ、あの/さ』」


浦「『...』」


気まず...

お互い下を向いて黙ったまま。


よりによってこんな事ってないでしょ。


ここは私のコミュ力を発揮するときが来たかもしれない。


『ねぇ。浦田さん?』

浦「...何?」

『今日は何の日か知ってる?』

笑ってそう言うと浦田さんは目を見開き、私にぎゅっと抱きついた。



浦「...そういうのは、俺から言わせて...」


顔は見えなかったけど、どうせ赤い顔してるんだろうなぁ...


浦「つ、付き合って今日で、6年目。俺、最低なことしてたけど、まだ俺の彼女で...嫌、妻で居てくれますか。」



ボフンと顔に熱が溜まる私。

想像以上の言葉をかけられて、思わず嬉しくなってしまった。


『え、えっと...こちらこそ?』

浦「なんで疑問系?」


あははと笑う浦田さんを少し拗ねた顔で見る。

『ご飯食べよ。』

てくてくと階段を降りていく私を浦田さんが後ろから追いかける。

すると、「あっ、そうだ」と思い出したように浦田さんが声を上げた。


浦「疑って、ごめん...」



　

42話→←40話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す