. ページ20
仕事も終わり、店の片付けを済ませた頃には空はすっかり暗くなってしまっていた。
『はぁ、今日も疲れたなぁ。』
もう実弥さんはこの街から出ていってしまっただろうか、もう一度会いたいなぁ。
そんなことを思いながら帰路をたどっていると、目の前に急に大きな何かが現れた。
『な、なに…？』
暗くてよく見えないが人のような形をしていて、目が赤い。けど大きさが規格外なのだ。
ハッキリと分かるのは人ではないということ。
「お前、稀血か。」
『ま、まれち？』
あ、もしかしてこれが鬼？実弥さん毎回こんなのと戦っているの？そりゃあ傷も増えるよ。
なんて、多分今私の命の危機なのにこんな時でさえ実弥さんのことを考えてしまう。
鬼が私目掛けて手を伸ばしてきた、私の足は地面に接着剤でくっついているかのように全く動こうとしない。
『た、助けて…誰か…』
絞り出したような声を上げた瞬間、また私の前に何かが現れた。
それはとても見慣れた姿で
「おい、無事か」
とても聞き慣れた声だった。
『…実弥さん』
現れたのは刀を構えた実弥さんだった。
いつもおはぎを食べているような実弥さんじゃなくて、私にも分かるくらいの殺気を纏っていた。
「おいA」
『は、はいっ！』
多分初めて名前を呼ばれた、嬉しい。鬼に襲われて死にそうだったけど嬉しい。
「怪我したら殺.すぞ」
『…はい！！』
とても殺伐とした言葉だったけど、とても優しかった。
瞬きをする間に鬼の首は地面に落ちて消えかけていた。
す、すごい。
鬼を倒した実弥さんは鬼の形相でこちらに向かってきた、え、なに、さっきの鬼より怖いんですが？
「お前よォ、なんで助けを求める時が��誰か��なんだぁ??
お前が助けを求めるべきは��誰か��じゃなくて��俺��だろうが！！」
『え、？ えっ !? 』
「今度俺以外に助けを求めたら殺.す」
『そ、それって私のこと好きってことですか!?
そうなんですか、実弥さん!!さっき私のこと名前で呼んでくれましたよね！もういちどお願いします！』
「好きでわりぃかよ、A」
実弥さんが笑った顔は月あかりに照らされて、とてもかっこよかった。
『かっこい！！かっこいいです、実弥さん！大好きです！愛しております！
うわぁ、月あかりに照らされる実弥さんめちゃくちゃかっこいい！写真撮りたかったなぁ、もう1回！もう1回実弥さん！！』
「…台無しだよ。」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
あぁ^〜心がぴょんぴょんするんじゃぁ^〜
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 258人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぎゆみかん - え？ 義勇さんと錆兎可愛すぎん？ 2人にキスされたらキュン死しちまうわ。 (2020年7月31日 17時) (
レス) id: 8ebef6a95a (このIDを非表示/違反報告)
愛心 - リクエストです 夢主が亡くなったときの反応というのをできたら見たいです (2020年4月20日 13時) (レス) id: b59d3295d5 (このIDを非表示/違反報告)
春雷 - 獪岳好きなんですか！？私もですうううう↑ (2020年3月31日 11時) (レス) id: 561c6ca45d (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - こんにちは！宇髄さんのお話とっても好きです！温泉で話が筒抜けだったのをしったお嫁さんと宇髄さんのお話を読みたいです！ (2019年10月16日 20時) (レス) id: 96b153a955 (このIDを非表示/違反報告)
ムーミン - 続編。見たい。大人の。見たい。待ちます…頑張ってください！ (2019年9月10日 20時) (レス) id: e3f63f0e3d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こかげ | 作成日時：2019年8月26日 2時
