Youと雪 kwmr ページ6
立春も過ぎ、暦は春だと言うのに地元は相変わらず雪が降っていて。
懐かしいな、と思いながら家に向かって歩いているのだが。
『うわー!見て河村さん!雪!凄いですね!』
「うんそうだね。ところでどうしてついてきているのかな?」
え?と伊沢並にムカつく惚けた顔をするこの人は同じ職場の後輩であるAA。
彼女の言い分としては「たまたま栃木に旅行に行く日が被っただけ」だそう。
疑うのも面倒くさいので適当に受け流し、仕方なく一緒に東京からやってきたのだがなぜ駅に着いてからも共にいるのだ。
『そんなあからさまにストーカーを見るような目で見ないでくださいよ』
「今の状況は完全にストーカーだけど?」
『ヤダなぁ河村さん。泊まるホテルがコッチなだけですよ。逆に私もビックリしてますからね?』
ハッタリで言っていないか確認の為にホテル名を聞いたら自分もよく知っている場所で、嘘をついていないことは証明出来た。
そうしたら伊沢並のムカつくドヤ顔をしてきたので無視をして歩いた。
『あ、私右に曲がります』
「そう。僕は真っ直ぐだから」
『はい。それじゃ、帰省楽しんでくださいね!』
「そっちも旅行楽しんで」
『はい!』
満面の笑みで手を振って雪の中へと消えていったA。
何だか危なっかしいので家に着いて一段落したら連絡ぐらい入れてやろうかと思いながら自分も歩いた。
家に着いてからはいつも通り、東京で買った土産を渡して、世間話を家族とする。
こたつに入りながらスマホを弄ると、Aの呟きがあった。
某バンドの歌詞と共に雪の写真を載せていて、ああ無事にホテルに着いたんだなと察した俺は、いいねだけを押してまたスマホをしまった。
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ちゃるちゃる(プロフ) - いろさん» ありがとうございます〜!これからも温かい目で見ていただけると嬉しいです! (2020年2月22日 16時) (レス) id: d523c3bebb (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - 続編おめでとうございます!楽しみにしてますっ (2020年2月21日 6時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃるちゃる | 作者ホームページ:
作成日時:2020年2月20日 17時