二度あることは、三度ある…？ sgi ページ46
今日は一段と風が強い日だった。雨が降っていないだけマシか、と思いながらオフィスへ行こうと歩いていたら目の前に蹲って動かない人がいた。
「ねぇ、君、大丈夫？」
『い、痛い…』
「どこが痛い？病院行く？」
特に急いでオフィスに行く用事もなかったし、何より放っておけなくて近づくとその人は弱々しく呟いた。
見たところ女性だろうか。
しかし、救急車を呼ぼうかとスマホを出したら首を横に振ったので取り合えずポケットにしまった。
『目が、痛くて…』
「目、か」
きっとこの強風でゴミか何かが入ってしまったんだろう。
それならトイレを探した方が早いか、と思い周りを見渡すが、生憎すぐのところにはなかった。
一番近いところ言ったら、ショッピングモールだ。
「お姉さん、少し歩ける？そこのショッピングモールに行こう？」
頷いてくれたので肩を持ってあげて一緒にゆっくりと歩いた。
「ほら、早く行ってきな」
彼女は礼儀正しくお礼を言ってくれたが、その間もずっと痛そうに目を押さえていた。
俺が促すと、すぐに走って行ってくれた。相当痛かったんだろう。
「…あ、もしもし？」
することも特になかったので彼女のことを待って居ようと思ったが、
福良さんから連絡が来てしまって、今すぐオフィスに来てほしいと言われてしまった。
まぁ、彼女を待とうとしたのは俺が勝手にそうしようと思っただけだし、
逆に待たれているのも怖がるかな、と思い俺はショッピングモールを後にした。
もちろん名前なんて互いに名乗ってもいないし
顔もちゃんと見ていたわけじゃなかったからきっと次に会っても分からないだろう。
目の痛さがこれで治っていればいいな、と最初は気にかけていたが、
気づけば1か月以上も経ち、彼女のことを思い出すことはもうなくなった。
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ちゃるちゃる(プロフ) - いろさん» ありがとうございます〜！これからも温かい目で見ていただけると嬉しいです！ (2020年2月22日 16時) (
レス) id: d523c3bebb (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - 続編おめでとうございます！楽しみにしてますっ (2020年2月21日 6時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃるちゃる | 作者ホームページ：
作成日時：2020年2月20日 17時
