Time flies sgi ページ40
るんるん気分で家から一番近くにあるショッピングモールに来ていた。
というのも、今日は私の好きなアニメの公式グッズが発売されて買いに来たのだ。人気商品も無事に買えたし、偶々今日が休講で本当に良かった。有難う、教授!
『〜♪』
「あれ、Aちゃん?」
夕暮れの手前、鼻歌を歌いながら歩いていたら突然後ろから名前を呼ばれた。振り向くとそこには太陽のような笑顔を振りまく須貝さんが立っていた。
『須貝さん!こんにちは!』
「やっほーAちゃん。今日は友達と来てるの?」
『いえ、一人です。推しのグッズを買ってました』
推しかー!いいよね!とオタク心を分かってくれる須貝さんは流石だ。須貝さんとはバイト先で知り合ったのだが、お互いに講義や研究があったりして、こうやってプライベートの日に会うのは初めてに等しい。
『須貝さんは今日はどうしたんですか?』
「今日はマンガを買おっかなって」
須貝さんの手には漫画が数冊入っている袋が。そこから話が広がっていき、お互いに好きなアニメやマンガの話で盛り上がった。
立ち話をしていただけだったからそんなに時間が経っているとは思っていなかったが、いつの間にか街明かりが点き始めていた。DVDの貸し借りの約束ぐらいしかしていないのに。
ふと空を見上げると星がパラパラって輝いてとても綺麗だった。
「あ、そろそろ帰らなきゃ」
『えっ?』
須貝さんが急に言い出したので腕時計をちらり見たらさっきから一時間が既に経っていた。
時間が経つのが早すぎる。いくらオタク同士の会話となると会話が絶えないとはいえ、もうそんなに経っていたなんてあっという間すぎる。
好きじゃない国語の講義中はあんなにもゆっくりと針が進むのに、須貝さんと過ごす時だけまるで時空が歪んでいるみたいだ。
もう少し一緒に居たくて、お気に入りのアニソンを二人で口ずさんだりして、話に花を咲かせたが、流石にショウウィンドウの照明も消え始め、駐車場から車も出て行き、残ったのは私たちのみになってしまった。
続きはまたいつか、といつもなら帰るのに今日はなんだか聞けないでいた。これは、恋をしているのだろうか。恋愛経験のない私にはこの気持ちが分からなかった。でも、
『また明日も会えませんかっ?』
気づいたら一秒で聞いていた。勿論、と須貝さんの口が動くまで、あと2秒___
..
♪ホントの時間/日向坂46より
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ちゃるちゃる(プロフ) - いろさん» ありがとうございます〜!これからも温かい目で見ていただけると嬉しいです! (2020年2月22日 16時) (レス) id: d523c3bebb (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - 続編おめでとうございます!楽しみにしてますっ (2020年2月21日 6時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃるちゃる | 作者ホームページ:
作成日時:2020年2月20日 17時