検索窓
今日:4 hit、昨日:20 hit、合計:83,669 hit

ペア wtnb ページ11

「Aは?好きな人とかいないの?」

『え、私?』


仲のいい女友達とご飯を食べていると毎度おなじみの恋バナへと発展する。恋バナってだいたい全員回ってくるんだよね。しれっと皆のを黙って聞いていたら回ってきてしまった。


『まぁ、1人…?』


おお!っとみんなの温度が上がる。そりゃ思い当たる人はいる。一人で思い出してしまって今にも顔が火照って茹で上がりそうだ。


「どんな人なの?」

『優しい先輩で、皆から好かれていて、一緒にいて凄く楽しい人』

「まぁまぁ、そういう人って理想だよね」


結局皆そういう人が好きだよね、と全会一致で頷く友達。


「告白とかしないの?」

『いやー、もしかしたら彼女いるかもしれないんだよね』


えー!とまるでバラエティ番組のひな壇にいるガヤのようなリアクションを取ってくれて思わず笑ってしまった。


.


「Aちゃんおはよ」

『あっ、こう先輩、おはようございます』


昨日の今日だからちょっと意識をしてしまう。なるべく悟られないように平然を装いながらデスクへ着いた。

先輩の右手薬指にはキラキラと光る指輪が嵌められている。恐らくアレは彼女さんとのペアリング。仕事場にはプライベートの話は持ち込まないのか、1度もそういう話は聞いたことないけど。

そう友達に言ったらまだ諦めるのは早いと言われた。行けるものなら聞いてこいとまで言われてしまった。流石にそれはただの仕事仲間の後輩にはハードルが高い。

もしこれで彼女とラブラブなんだ、と言われた暁には私のメンタルは間もなくご臨終する。現在進行形で光り輝く指輪をチラッと先輩の目を盗んで見つめ…って、ない?何で?どうして?


「ん?どうしたの?」


しまった、口に出していたようだった。今更口を抑えてももう遅い。目の前には張本人がはてなマークを浮かべて立っているじゃないか。


『あっ、いや、えっと…』

「なになに」


笑いながら私の目の前に座る先輩。ええい、今しか聞くチャンスはないぞ、行くんだA!


『あの、いつもつけている指輪、無くしちゃったんですか?』

「ああ、これ?家にちゃんと置いてあるよ。今日は良いかなって思ってつけてこなかった」

『そうなんですか…』


え、ペアリングって気分で付け外しするもんなの?なるほど、恋愛経験ゼロに近しい私には初知り情報だった。

...→←片付け kwkm



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (56 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
134人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ちゃるちゃる(プロフ) - いろさん» ありがとうございます〜!これからも温かい目で見ていただけると嬉しいです! (2020年2月22日 16時) (レス) id: d523c3bebb (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - 続編おめでとうございます!楽しみにしてますっ (2020年2月21日 6時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ちゃるちゃる | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年2月20日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。