軽はずみな言葉じゃ sgi ページ9
※高校生設定。捏造アリ、関西弁エアプのためなんでも許せる方のみ。
「A、隣空いとんの？」
『残念ながら、今年も空いとる』
「それは残念だな。まぁ、俺もやけど」
そう言って笑った駿貴を見てから早2週間。今日は地元の夏祭り。待ち合わせ時間より少し早めに来た私はまだ来ていない駿貴のことを待っていた。
私と駿貴は俗に言う幼馴染ってやつで、毎年夏祭りは一緒に行っていた。
…正確に言うと、仕方なく一緒に行っている。
というのも、どちらが先に恋人が出来るかを勝負中。引き分けの場合は共に非リア同士で夏祭りに行く、というのがここずっと定番になっている。
「おーA。何しとるん？」
『駿貴を待っとる』
「お前ら遂に付き合ったんだっけ？」
『は？まだ付き合っとらんし！』
「Aも意気地無しやなーほんまに」
『うるさいわアホ！』
駿貴のことを待っている間、駿貴と仲のいい男友達がやってきて私のメンタルを抉ってくる。
そうこの通り、私は駿貴のことが好きだ。私はいつだって駿貴が好きだったから彼氏を作らなかった。駿貴はただ単に彼女が出来なかっただけなのは知っているけど。
それが私にとっては好都合で、嬉しかった。ただそれだけなのに、うまくはいかないもんだね。
「でもいいんか？今日しか言う日ないで？」
『は？なんやそれ』
「え、A聞いてねぇの？明日、須貝東京に引っ越すんだよ」
『は……』
頭が真っ白になった。なんでそんな大事なこと、教えくれんかったん…？
いや、きっと駿貴のことだから、何も言わずに去るつもりだったんだ。
しかしよりにもよって、夏祭り当日に知ってしまうなんて。こんなことなら、知らずに今日を過ごしたかった。私は知らないフリをして駿貴と楽しまなきゃいけない。こんなに辛いことはあるだろうか。
「悪ぃ、遅れちった」
『…遅いわアホ』
駿貴は普段を装って私の前へと現れた。それなら私も普段を装うしかない。私よりも大きな体をしている駿貴に思い切りグーパンをしてやる。ねぇ駿貴、今自分がどんな顔してるか分かっとんの…？
「あー腹減ったー。焼きそば食おうぜ？」
『いいよ。私も食べたい』
流石のアンタも今日ばかりは嘘が下手だね。例え何も知らなくたって様子がおかしいなぐらいは気づく程いつもと違うよ。
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ちゃるちゃる(プロフ) - わたぐもさん» わわ！ありがとうございます！！ギャップが大好きでして、そう言っていただけてとても嬉しいです！！ (2020年9月10日 17時) (
レス) id: 6736db345f (このIDを非表示/違反報告)
わたぐも(プロフ) - 新作のこうちゃんのお話どストライクすぎました…… (2020年9月10日 2時) (レス) id: 22632e30cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃるちゃる | 作成日時：2020年8月3日 16時
