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「てっきり俺に会いたくてわざと公園で電話かけたんだと思った」
『なんでですか！』
「だって家すぐそこだもん。窓からAの姿が見えたから」
『ま、まじすか…』
全然知らなかった。そもそも福良さんの家が意外と近所だったことも把握していなかった。
『…ていうか！それ最早ストーカーじゃないですか！』
「Aならやりかねないかなって」
『酷くないですか？！流石にTPOは弁えてます！』
「これが？」
『う……』
だって直接声が聞きたかったんだもん…文面のメッセージだけでは足りなかった…
分かりやすく言葉を詰まらせた私に笑って冗談だよと言ってきた。
「分かったから、いくら近所とはいえ暗いんだから外に出ちゃダメだよ」
『えっ、福良さん心配してくれてるんですか？！』
「そりゃそうでしょ。街頭少ないんだから、危ない」
『えー！福良さんが優しい！バースデーボーイになるとこんなにも優しくなるんですか？！』
「俺はいつも優しいけど」
いやいや、にっこりと笑って嫌いな野菜を私の皿に入れてきたりとか、なにか不都合なことがある度に私に押しつけるとかしてくる福良さんが優しいと言えますか？その笑顔に私が弱いことを知っていてやっているんだから策士。
「あーもうほら帰るよ。家どこ？」
『んぇ？！いやいや、一人で今すぐ帰れるので大丈夫です！』
「はぁ？送ってあげるって俺が言ってるんだよ？」
何を言ってんだコイツは？という顔をしている福良さん。その顔をしたいのは私です。
『嬉しいですがお断りさせていただきます！だってバースデーボーイに！そんなことはさせられません！むしろ私が家まで送ります！』
「家特定されるの嫌だから断る」
『そんな下心無いですってば！』
「俺もないけど万が一のことがあったら嫌だから」
声を荒らげて言う私に対して淡々と返してくる福良さん。この温度差はなんでしょう。下心がないとキッパリ言われてしまうのはさすがに悲しいですね。私が下心あっただけに。
「なに？彼女のことを彼氏が送っちゃいけないわけ？」
『へ…？』
今、福良さんは何と仰いましたかね…？
「俺の彼女になりたくないの？Aは」
『っ…なります！なりたいです！』
「じゃあ帰るよ」
『は、はい！』
ふっと笑った彼に、結局私は言いくるめられてしまうんだ。
(あれ、もしかして咄嗟についた嘘とかじゃないですよね…？)
(さぁ、どうだろうね？)
(ちょっと！男に二言はないですよね？ね？)
..
fkrさんハピバです！
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ちゃるちゃる(プロフ) - わたぐもさん» わわ！ありがとうございます！！ギャップが大好きでして、そう言っていただけてとても嬉しいです！！ (2020年9月10日 17時) (
レス) id: 6736db345f (このIDを非表示/違反報告)
わたぐも(プロフ) - 新作のこうちゃんのお話どストライクすぎました…… (2020年9月10日 2時) (レス) id: 22632e30cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃるちゃる | 作成日時：2020年8月3日 16時
