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「でもA先輩はデートのつもりはないっぽいよ？ね？先輩」
『え、あ、まぁ…』
負けじと言い返す航くんに私がなんだか冷や汗をかいてしまう。怖いよ2人とも…。
「でも僕達カップル割引してもらって映画見たよ？」
『いや、それは…』
「山本さんが一方的にそうしたんでしょ。そういうのはよくないと思うなー」
おっと、航くんが優勢か？さて彰ちゃんはどう出る？と脳内で勝手に実況を始めてしまった。だってこうでもしないと、気まずいもん…そうさせたのは私みたいだけど。
「A先輩。今度の日曜日って空いてます？」
『え？あ、うん、空いてるけど…』
「じゃあ僕とご飯行きましょ！最近行けてないじゃないですか！」
『うん、いいけど…』
「ちょっとAちゃん、気を使わなくていいんだよ」
さらに攻めていく(？)航くんに彰ちゃんは私の腕を掴んで制してきた。なにこれ、修羅場ってやつ…？
「いいじゃないですか。前に食べたいって言ってたふわふわのパンケーキ、食べに行きましょ？」
『え、食べたい……！』
「山本さん今聞いた？A先輩、本心だったよ？」
う、本当に今のは心からポロッと出てしまった…。最後に航くんとご飯を食べた時、私がさらっとふわふわのパンケーキを食べたいと言ったことを覚えていてくれた。それにもキュンと来ちゃったし、その言葉を口にしてからもずっと食べれていなかったので本当に食べたい。
「じゃあ！僕が連れて行ってあげるよ！ね！だから今度の日曜日は僕と行こ！」
『え……？』
「いいじゃん今デート(仮)してるんだから、次は俺の番でしょ！」
「交代とかそういう制度ないから！ね！Aちゃん！幼馴染の僕の方がAちゃんのこと沢山知ってるよ！」
『ええ…2人とも、落ち着いて……』
激しい剣幕を見せる2人に左右から挟まれてしまった私はもはや逃げ場など存在しなかった。今までの可愛い2人はどこに行っちゃったの。
「A先輩！俺と山本さん、どっちがいいの？」
「そうだよAちゃん！僕とこうちゃん、どちらか決めて？」
『え……』
うるうるとした瞳で見つめられる。2人に見つめられているから可愛さも2倍。その分ダメージも2倍。
『わ、私は………！』
意を決して選ぶのは、さてどっち──？
..
お題箱よりリクエストいただきました！
ありがとうございます！
個人的にくん・ちゃん呼びを逆にしたかった謎の拘り()
要らない裏の顔 fkr→←急な決戦の場 ymmt, wtnb
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ちゃるちゃる(プロフ) - わたぐもさん» わわ！ありがとうございます！！ギャップが大好きでして、そう言っていただけてとても嬉しいです！！ (2020年9月10日 17時) (
レス) id: 6736db345f (このIDを非表示/違反報告)
わたぐも(プロフ) - 新作のこうちゃんのお話どストライクすぎました…… (2020年9月10日 2時) (レス) id: 22632e30cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃるちゃる | 作成日時：2020年8月3日 16時
