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綿あめの場所まで着くと、当たり前のように離される手。
もうここまでの行動でよくわかる。私のことはただの後輩としか思われていないんだということを。
綿あめができるまで並んでいる時に先輩は上機嫌に歌を口ずさむ。
私の知らない曲…
先輩を見つめていると、ん？とでも言うかのように目が合って笑う先輩。
きっと深い意味はないんだろうな。分かりやすく悲しい。
そんなこんなで、綿あめが私の元に渡された。
もう、今のこの関係以上に高望みはしちゃいけないんだ。
『ありがとうございます』
「お似合いだね。ちょっとサービスしといたよ」
『え！？』
私にコソっと言いながら毎度ー！と言ってきた屋台のおじちゃん。
せっかく振り切ろうとしてたのに、顔が真っ赤になっていくのがよく分かる。
「綿菓子来た？じゃあ輪投げやろうぜ！」
良かった、先輩には聞こえなかったみたいだ。
輪投げ行きましょう！と言った自分の声は、震えていなかっただろうか。
.
「俺にもちょっと頂戴」
『ど、どうぞ』
そう言って先輩の手が目の前に出てきて、綿あめが少し小さくなった。
「甘いな」
『そりゃあ、砂糖を遠心分離機で噴出させて糸状になったものを棒に巻き付けているんですから』
「リケジョが出てるぞ笑」
仕方ないですよ、隠しきれるものじゃないですから。
「A、楽しい？」
『？…はい、もちろん楽しいですよ』
先輩といるんですから。その言葉は綿あめと一緒にのみ込んだ。
ドン、と大きな音がして上を見上げる。
あぁ、もう花火が上がる時間になっていたのか。
このタイミングで自分の気持ちを伝えられたら良いのにな。
なんて、好きな人と一緒に花火を見れているだけ幸せだけどね。
『花火、綺麗ですね』
「そうだな」
本当にキレイと思ったから、口に出てしまっていた。
「なぁ、知ってる？電気飴っていう言い方も、綿菓子らしいよ」
『へぇ！電気飴…』
「俺たちにはこっちのほうが合ってる気しない？」
そう言ってくしゃりと笑う須貝先輩。
研究の中でも特に電気関連を主としている私たちだからこそ、という意味だろう。
『…確かに、そうですね』
来年も、電気飴を一緒に食べれたらいいな。
今はまだ、このままの関係でもいいかな。
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あやか(プロフ) - 初コメ失礼します。トクベツといい、身長差のない恋人といい、自分の推しの話が自担グループである嵐の曲でとてもテンションが上がりました！話も面白いですので、読んでいて楽しいです！ (2021年2月17日 0時) (
レス) id: 9ed625666a (このIDを非表示/違反報告)
ちゃるちゃる(プロフ) - 月夜星さん» ありがとうございます！曲の良さを消してしまわないように気を付けながら書いておりますので、そう言ってくださると嬉しいです！ (2020年4月22日 17時) (レス) id: d523c3bebb (このIDを非表示/違反報告)
月夜星(プロフ) - こんにちは！青空が違う！！めっちゃ好きな曲で、好きなQ．K.さんたちのお話で！めっちゃ楽しいです！これからも頑張ってください！ (2020年4月21日 16時) (レス) id: 5e0ae6c178 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃるちゃる(プロフ) - 望さん» そうです！好きな人たちのコラボって嬉しいですよね。つい勝手に作ってしまいました！笑 (2020年4月17日 22時) (レス) id: d523c3bebb (このIDを非表示/違反報告)
望 - これ欅坂や日向坂の曲ですよね？好きな人が好きな曲で…読んでいて楽しいです^^* (2020年4月16日 8時) (レス) id: 2bba6c15ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃるちゃる | 作者ホームページ：
作成日時：2019年9月8日 14時
