[王馬 小吉]常識を殺せ2[男主]

2人だけの2 ページ32

「…さっきのって？悪いけど記憶に…



王「とぼけないでよ。キミは分かっていたんでしょ。オレの嘘をさ。忘れたとは言わせないから」




……。」


俺は口を噤む






王「…はぁ、

これ、何だと思う？」


そう言って彼はあるものを取り出してベッドに投げた






「…動機、ビデオだね」



王「そう、壊れてもなんもない正真正銘オレの動機ビデオ。
しかもオレはきちんと中身を確認済み。





…ねぇ、この状況がどういう事か分かってるよね？」



逃げ場が完全になくなり、思わず乾いた笑みがこぼれてしまった


「ははっそうだね、これで王馬くんがコロシアイをしてしまったら俺のせいになってしまうね」



王馬くんは眉を顰める


王「御託はいいからさっさと理由話しなよ」



「…特別な理由なんてないよ。君はとんでもない嘘つきだからさ、この動機ビデオには君がこれまでに言っていた事が嘘だとバレる内容があるんじゃないかと思った。それだけの話だよ」


…嘘は言っていない

俺の言葉に王馬くんはますます眉を顰めた



王「…それって苗字ちゃんに何のメリットがあるの？それとも…









また"アイツ"？」


まさか彼が覚えているとは思わなくて少し驚く




「…覚えてたんだ。そうだね。同じような事があって、それを見て以来あの子は口数が少なくなってしまった。…悔しいけど、あの子は嘘無しでは駄目なんだって分かったんだ。





だから、君から"嘘"を取りたくなかった」









王「ふーん…


…言っとくけど感謝なんてしないからね
まだ"アイツ"と重ねてるのも腹立つし(ﾎﾞｿｯ)」




彼は一歩一歩こちらに近付いてくる







王「ねぇ、それなら苗字ちゃんが共用してよ。




…俺の動機を」

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