【今日から俺は!!】今井さんが大好きな元スケバン【今井勝俊】 (ページ3)

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恋はいつの間にかやってくる。

そうは言うけど私の場合は突然やってきていた。
見た瞬間運命の人だって。ビビッときた。
理子のお父さん、パパさんが務めている道場が道場破りにあって、
道場を助ける為に助っ人としてやってきた今井さん。
私には今井さんが恐ろしい程かっこよく見えた。

本で見た。
産まれてきた頃から運命の人とは運命の糸で繋がっているって。
きっと今井さんと私は運命の糸で繋がっているのだと！
なんて自意識過剰な私の妄想。
本を読みすぎて最近は変な妄想しか出来ない…。

「……！……A！聞いてる？」

『あ、ごめん、聞いてなかった…』

「もう……今ね、三ちゃんが私の話を聞いてくれないって愚痴ってたのに
なんでAが聞いてくれないの！！」

『あはは…ごめんね？理子』

「笑ってる場合じゃない！！もう、それでね、三ちゃんが―――」

私の幼馴染、理子はうちのクラスの…と言うか、(自称)番長の三橋が好き。
卑怯もんでも、わがままでも、惚れた弱みってヤツだろう。
それでも好きなんだろう。

「――って三ちゃん言ったのよ？酷くない？」

『へぇ、それでも好きなんでしょ？』

「なっ、好きじゃない！！」

『最近展開ある？二人きりでデートとかさ』

「だから好きじゃないってば！！話聞いてる！？」

顔を真っ赤にして照れている理子を見るのは飽きないので
理子弄りはホンットに楽しい(ドS)

「Aこそどうなの？今井くんと」

『なっ、なんで今っ、今井さっ、今井さんの話っ！！？』

「動揺が隠しきれてない…」

急に理子に今井さんの話を振られたので
私はブンブンと手を振って赤くなる顔を隠した。

「あ、今井くん」

『え！？どこ！？』

「嘘」

『理子ォ……』

理子を軽く睨むと理子はニヤリと笑った。

「理子さーん！Aさーん！」

すると後ろから声がした。
それは余りにも聞き慣れた声で理子が振り返ったと同時に理子の後ろに隠れてしまった。

見るとそこには見慣れた小柄な谷川さんと見慣れすぎた大柄な今井さんがいた。

「良かったわね、A」

『全然良くない…！』