化物語GX (ページ5)

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ゆうきクラブ 1-3 ページ5

「すごくお人好しで、カードの精霊が見えるって話。小さい頃から、十代はカードの精霊が見えてるみたいで、たまに一人言を言ったりしてる所とか目撃されてるって話。」

「超人みたいな話だな。」

「でも・・・」

明日香はゆっくり目を閉じると、思い詰めたように口を開く。

「こんな事言っちゃいけないんだろうけど・・・。十代は・・・」

「何？」

「・・・今の方が・・・昔よりずっと綺麗なのよね・・・。存在が・・・とても儚げで。」

存在が、儚げ・・・。

僕は再び今朝の出来事を思い出した。

あの時の遊城の顔は、今思えば、とても・・・とても、凛としていた、そんな感じだった。

まるで、今にも消えてしまいそうな表情だったように思う。

・・・そういえば、消えてしまいそうと言えば。

「あー、そういや思い出した。僕三沢に呼ばれてるんだった。」

「三沢くんに？どうして？」

「ちょっとまあ、仕事の手伝いを。」

「そう・・・？」

僕は席を立ち、筆記用具を片付ける。

と言っても、全て明日香の所有物だから、片付けるというより返すと言った感じだが。

「手伝うって言ったのにごめんな。また今度手伝うから。」

「仕方ないわね。三沢くんを待たせても悪いし、多少進んではいるから、今日はいいわ。」

「悪いな。」

「三沢くんによろしく伝えておいて。」

こうして僕は、教室を出た。

しかし、廊下にふとした違和感。それを確認する前に、僕は誰かが、誰がそこにいるのかを理解する事になる。

「明日香と、何を話してたんだ？」

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