ゆうきクラブ 2-5 ※下品注意 ページ22
「感想くらい言うのが礼儀だろ?」
「か、感想って・・・」
僕はまだパン一でいる遊城をマジマジと見つめる。
なんだこの状況・・・どうして僕は頼んでもないのに男の裸を拝んでいるのだろう・・・。
いやしかしここで何も言わなければ何も始まらない。仕方ないが有りがちな答えを与えようか。
「い・・・いい体してるね・・・とか?」
僕のこの言葉に、遊城はニヒルな笑みを浮かべ、こう言った。
「サイテー、そんなことだからお前は一生処女なんだよ。」
「一生!?お前は未来から来た人なのか!?」
「唾を飛ばさないでくれるか?処女がうつる。」
「男に処女がうつるか!」
こいつはこんな下ネタを言うような奴だったのか・・・今は驚きと困惑で頭がいっぱいである。
・・・そういえば何か大切な事を忘れているような・・・。
「・・・っていうかちょっと待て?僕が処女である事を前提に話が進んでいるぞ?」
「ああ、確かに偏見でものを言ったな。」
「分かってくれればいいんだ。」
決して誤解ではない誤解を解いた所で、僕は心を落ち着ける。
が、次の遊城の言葉に、僕は再び心を乱れさせるのだった。
「唾を飛ばさないでくれるか?素人処女がうつる。」
「認めましょう・・・僕は処女野郎です!!」
こいつは、本当とんでもない奴であった。
「心配しなくとも、明日香には内緒にしておいてやるのに。」
「明日香って?」
「あいつ、Aの片恋相手じゃないのか?よく結婚の申し込みとかしてるだろ?」
「それは違う。あれは単純に、明日香の面倒見がいいだけだ。あいつは一番ダメなやつが一番かわいそうで、不当に損をしているって、そんな愉快な勘違いをしているんだ。」
「それは本当に愉快な勘違いだな。一番ダメなやつは一番愚かなだけなのに。」
「いや・・・僕はそこまでは言ってません。」
「顔に書いてあるぜ。」
「書いてねぇよ。」
「そう言うと思って、さっき書いておいた。」
「そんな手回しがあり得るか!」
遊城は話をしながらも、服を探す手を動かしている。
遊城は意外に衣装持ちだ。でもこいつが毎日違う服を着てる所なんて、見たことがないけれど。
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作者名:ちゃもー | 作成日時:2016年8月16日 1時