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「でもひかるはすげえ良い奴だよ。
穏やかで優しくて、俺たちを何よりも大切にしてくれる。
それに絵だって上手いんだ。イラストや
風景画、人物画だって。俺なんかより
ずうっと上手いんだ。
あとは歌だって上手い。難しい曲は歌えないけど
きらきら星を歌わせたらアイツにかなうやつはいないね
それに、それにな、」
伊野尾は息継ぎを忘れてしまったかのように
しきりにひかるのことを教えてくれた。
ひかるが器用なこと、服の趣味が独特なこと、
猫が嫌いなこと。
ひかるはな、ひかるは、ひかるったらな。
「伊野尾はひかるのことが大好きなんだな」
夕陽をバックに伊野尾は振り返る。
キャラメル色の髪の毛が反射して俺は
夕焼けを仰いだ。
「あぁ、世界で一番大好きだ」
そのとき俺は、初めて伊野尾の笑顔をみた、
そんな気がした。
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作者名:くうちゃむ | 作成日時:2021年9月23日 19時