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『……それでここに2を代入すると5になるので、答えはa=5ってことです』
坂「意外と字綺麗なんやな」
『聞いてましたか』
坂「佐藤さんの長い呪文と、答えが2ってことならわかったで」
『帰りますよ』
1問目の解説をした途端これだ。だからあほ相手にこんなことをしても意味が無い。こっちはお前と違ってやるべき事が沢山あるというのに。
『はぁ……いい加減にしてください。私は同じ言葉を2回も繰り返すのが嫌いなので、今の解説はもうしませんよ』
坂「ほんなら、次の問題の解説をしてくれたらええわ」
『さっきと同じ解き方なので、“1問目の解説をしっかり聞いてれば”簡単に解けますよ』
坂「ホンマ性格悪いなぁ……」
そう言ってプリントの余白に式を書き込む坂田優。間違ってる箇所が所々あり、指摘したくなる右手の人差し指を左手でぐっと抑え込む。
坂「aがbで……。うわっxとyも出てきよった……。なんやねんこれ!」
シャーペンを放り出し、頭を抱えている。そんなの聞かなかったお前が悪いんだろ。
時間は刻々と過ぎて行き、今の時刻は16:50。ここに来たのが16:30だから、来てから20分も経っていたことになる。
携帯を見ると、案の定キヨからメッセージが送られていた。
キヨ》おーい、まだ来ねぇのかよ
キヨ》まさか、お前に解けない問題だったり?俺が助けに行ってやってもいいぞ。その代わり、何かしてもらうけどな!
キヨ》すみません、調子乗りました。教室に居るので帰る時声掛けてください。
最後に送られてきたのは5分前。まだ、あいつ残ってたのか。帰ってもよかったのに。
マナーモードにしていた携帯が振動した。キヨからの新着メッセージだった。
キヨ》そういえば、まふまふだけまだいたぞ。他の2人は10分前くらいに帰ってた。
天宮翔太達においては、やっぱりという感情だった。今思えば、相川真冬等と比べると全く絡んでこなかった。というか、さっき冷たい視線を受けたばっかりだ。
坂「……ぁー、なぁー。おーい、どうしたん?」
『……あ、ごめんなさい。何ですか』
坂「問2が解けないんやけど」
『だから、さっき言った解き方を利用して下さい』
すっかり、ぼーっとしてしまった。まぁ、これからだ。どうにかなるだろう。
『え、17:00……。早くしてくださいよ……』
坂「だから、わからんって言っとるやろ!」
逆ギレされたんだが。
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ミミ - 面白い作品に出会えて嬉しいです!更新大変でしょうが頑張って下さい!応援してます。 (2019年10月27日 22時) (レス) id: f690071450 (このIDを非表示/違反報告)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください!! (2019年8月9日 11時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
桜貝(プロフ) - 海さん» 返信が遅くなり、誠に申し訳ありません。更新が遅いですが、これからも見て下さるとありがたいです。励みになるコメント、ありがとうございます。 (2019年6月1日 14時) (レス) id: 6b2a63191d (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - いつも楽しく読まさせてもらってます!とっても面白いです!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年4月3日 18時) (レス) id: ba67b17bbf (このIDを非表示/違反報告)
桜貝(プロフ) - モモ缶。さん» ありがとうございます!実は最後の展開は少しずつ話に出しています。 (2018年11月28日 22時) (レス) id: 6b2a63191d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜貝 | 作成日時:2018年9月11日 7時