クレープ屋 ページ26
3-Aの模擬店に並ぶ。ここはクレープをやっているようだ。
女子が大好きなクレープだからこんなにも並んでいるのか、もしくはあの王子様達に会うためだけに並んでいるのか。どっちにしろその時にしか流行らない物に縋りつくのは、いかにも人間らしい。
「2名様ご来店でーす!」
15分程並んだだろうか。店番で受付をしている女子生徒が、実際にある店さながらに接客をする。私のクラスも同じ様に接していてほしい。
「こちらメニューになります。ご注文はお決まりでしょうか。あ、俺のおすすめはキャラメルね」
キ「来るの早いし、まだメニューも見てませんよ!」
席に着いた途端、定番の接客台詞と自分のオススメをを吐いてきた一ノ瀬彼方が来た。私達だからなのか、営業スマイルというのは全く無い。
『というかその格好、キッチン担当に見えますが』
そ「そうだけど」
キ「いやいや。何でこっちに来てるんすか」
そ「それは、Aちゃん達が……」
「ちょっ、そらるさんどこ行くん!?」
話しの途中で遮ってきたのは、一ノ瀬彼方と同じクラスの高崎志麻だった。こいつも同様に、キッチンの担当の格好をしていた。
志「お、なんや来てたんか。俺がとびっきり上手いクレープ作ったるで!」
『じゃあ、キャラメルとベリーが沢山入っているやつで。注文したんので早く持ち場に戻って下さい』
そ「わかった。今すぐ作ってくる」
志「注文受けた順に作るんやろ!ちょっと待っててなー」
一通り騒いだらいろいろ言い残して戻って行った。まぁ騒がれて周りの視線が一気に来たことより、クレープが何分で出てくるかの方が気になる。
そ「お待たせ」
『だから何でキッチンの人が持ってくるんですか』
そ「待たせたから」
『その台詞全てのお客に言ってくださいね』
頼んだクレープを両手に、言い訳にならない言い訳を吐く一ノ瀬彼方。
キ「意外と本格的っすね……」
そ「女子が「やるなら本気で」って言うから」
その発言は何か裏があるのではと言いたいが、一様このクラスの絆が深まってるいると仮定してあえて言わないでおこう。
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ミミ - 面白い作品に出会えて嬉しいです!更新大変でしょうが頑張って下さい!応援してます。 (2019年10月27日 22時) (レス) id: f690071450 (このIDを非表示/違反報告)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください!! (2019年8月9日 11時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
桜貝(プロフ) - 海さん» 返信が遅くなり、誠に申し訳ありません。更新が遅いですが、これからも見て下さるとありがたいです。励みになるコメント、ありがとうございます。 (2019年6月1日 14時) (レス) id: 6b2a63191d (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - いつも楽しく読まさせてもらってます!とっても面白いです!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年4月3日 18時) (レス) id: ba67b17bbf (このIDを非表示/違反報告)
桜貝(プロフ) - モモ缶。さん» ありがとうございます!実は最後の展開は少しずつ話に出しています。 (2018年11月28日 22時) (レス) id: 6b2a63191d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜貝 | 作成日時:2018年9月11日 7時