＊ ページ17
「あ、Aちゃん！これ、クラスの女子達で考えちゃったんだけど……」
昼休み、差し出された紙を見てみると、メイド＆執事喫茶の担当が分けられていた。つか、クラスの女子達って所に私が入っていないんだが。
『ありがとう。……え、何で私がメイド役に……』
一瞬目が可笑しくなったのではと思ったが、そこには可愛らしい文字で、“メイド役佐藤A”と書いてあった。
「えっと、清川くんにAちゃんは何が得意なのかって聞いたら、接客って言われたから……」
いやいや、キヨに聞く前に私に聞いて来いよ。でもまぁ、確かに私は料理も裁縫も苦手だ。そう、嫌いな訳では無い。苦手なだけだ。
『で、でも……』
「ってことで、お願いします！」
そう言うと、その子は私の言葉を遮るようにして去って行った。
それにしても、綺麗に振り分けられているな。今更変える訳にもいかないよな……。しょうがない、ここは人肌脱がなければ。
改めて役割を確認すると、案の定執事役には相川真冬、天宮翔太、清川拓也の文字が。メイド役には花森愛美と書いてあった。
すると突然、女子の黄色い悲鳴が聞こえた。
「おーい、佐藤。呼ばれてんぞ」
声がした方に目を向けると、教室の出入口に実行委員長の浦田渉が立っていた。
呼んでくれた男子に礼を言い、浦田渉に駆け寄った。
『どうかしましたか』
う「生徒会が予算を早く出せってうるさいから、紙を貰いに来た」
『少し待ってください』
生徒会が言うなら仕方が無いが、こういうのって基本生徒会の仕事だよな。何で私達が実行委員長とかやってんだよ。
『えっと……2-cがまだ出てませんね』
う「坂田達のクラスか……。んじゃあ、今から行くぞ」
『え』
2-cに行くのは構わないが、一緒に歩くということか？それは嫌だ。
『浦田先輩だけ行けばいいじゃないですか』
う「2年の担当はお前だろ」
『だったら、私だけで』
う「いいから行くぞ。時間無くなる」
そう言われ、腕を掴まれた。いつかの時を思い出すが、それこれでは訳が違う。
『あの、離してください。視線が痛いんで』
う「意外とそういうの気にすんだな」
そう言うと、パッと手を離された。わかっててやったのかよ。
あれから2-cの実行委員と話し合い、予算の件は予定通り生徒会に提出できそうだ。
そういえば、2-cがお化け屋敷をすると言った途端浦田渉の顔が青ざめたのは笑いそうになったな。
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ミミ - 面白い作品に出会えて嬉しいです！更新大変でしょうが頑張って下さい！応援してます。 (2019年10月27日 22時) (
レス) id: f690071450 (このIDを非表示/違反報告)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください！！ (2019年8月9日 11時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
桜貝(プロフ) - 海さん» 返信が遅くなり、誠に申し訳ありません。更新が遅いですが、これからも見て下さるとありがたいです。励みになるコメント、ありがとうございます。 (2019年6月1日 14時) (レス) id: 6b2a63191d (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - いつも楽しく読まさせてもらってます！とっても面白いです！これからも頑張ってください！応援してます！ (2019年4月3日 18時) (レス) id: ba67b17bbf (このIDを非表示/違反報告)
桜貝(プロフ) - モモ缶。さん» ありがとうございます！実は最後の展開は少しずつ話に出しています。 (2018年11月28日 22時) (レス) id: 6b2a63191d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜貝 | 作成日時：2018年9月11日 7時
