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『もう、白紙で提出すればいいじゃないですか』
坂「ほんなことしたら、また補習になるやろ!」
『じゃあ最終手段として、私の答案見てくださいよ』
坂「俺が式を書かないで出したら絶対怪しまれてもう1回ってなるやろ!アホなんか!」
お前にだけは絶対に言われたくない言葉ランキング1位の言葉を浴びせられ、堪忍袋の緒が切れそうになるが、堪えて冷静さを取り戻す。
スマホを取り出し、ある人に電話した。
『もしもし、お前か。すぐに2-3に来い』
相手の答えも待たずに電話を切る。10秒後にそいつは来た。
「ホント人使いが荒いよな〜」
坂「キヨやん!何でお前まだおんのや!」
キ「かくかくしかじかだ」
『馬鹿な貴方に助っ人ですよ。終わったら声掛けてくださいね』
もう私では相手にならないので、今暇な人代表のキヨを呼んだ。私より頭は良くないが、キヨもこの問題なら楽に解けるだろう。
元いた席から1つ後ろの席に座る。このまま帰ってもいいが、多分まだ相手真冬がいると思うから帰らない。
鞄の中から本を取り出し、読みながらキヨの解説に耳を傾けるとした。
キ「俺はさかたんに問題の解説をすればいいと……。おし、任せとけ!」
坂「キヨって意外と頭いいから信用してるで!」
キ「意外とは余計だ!」
会話からして不安なんだが……、まぁ何とかなるだろう。
キ「いいか、まずこれをこうしてこうするとこうだ!」
坂「おい、いきなり答え出すなって!もっとこう段階を踏んでな……」
キ「そんな面倒臭いことするわけないだろ」
あ、こいつ短縮主義だったわ。
短縮主義というのはつまり、計算系の問題だけだが、余計な計算を省きまくることだ。だから、式を書いたとしても2.3行しか書いていないということ。言ってしまえば、殆ど暗算だがな。
だから、あいつに解説しろと言っても
坂「何でここがこうなるんだよ!」
キ「知るか!こうなるもんはこうなんだよ!」
こういうことになる。
人選ミスだと思いつつも、口を出さずに本を読み続ける。滑稽だから一生続けていたら面白いと思うが、そういう訳にもいかない。私は一刻も早く帰りたいのだ。しかし、玄関には相川真冬がいる。
坂「お、できた!さっすがキヨやわ!」
キ「3回説明したけどね」
坂「おし、後4問や。この調子で行くで!」
まだ長くなりそうだ。
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ミミ - 面白い作品に出会えて嬉しいです!更新大変でしょうが頑張って下さい!応援してます。 (2019年10月27日 22時) (レス) id: f690071450 (このIDを非表示/違反報告)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください!! (2019年8月9日 11時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
桜貝(プロフ) - 海さん» 返信が遅くなり、誠に申し訳ありません。更新が遅いですが、これからも見て下さるとありがたいです。励みになるコメント、ありがとうございます。 (2019年6月1日 14時) (レス) id: 6b2a63191d (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - いつも楽しく読まさせてもらってます!とっても面白いです!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年4月3日 18時) (レス) id: ba67b17bbf (このIDを非表示/違反報告)
桜貝(プロフ) - モモ缶。さん» ありがとうございます!実は最後の展開は少しずつ話に出しています。 (2018年11月28日 22時) (レス) id: 6b2a63191d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜貝 | 作成日時:2018年9月11日 7時