94．「信じて」 ページ8
JM side
ロンジュンが何やらクラスの女の子に呼び出されて、ジェノとドンヒョガはHRが長引いているらしい。
Aと二人で帰るのは結構久しぶりな気がする。
バブルティー飲み行きたい気分とAが言ったけど、俺は別に好きじゃない。でも何か話したそうな顔をするから付き添うことにした。
注文したドリンクを受け取ったAはいつもと同じメニューなのに初めて飲んだように美味しいねと笑った。公園のベンチに座って、騒ぐ子供たちをぼんやりと眺めながらAが口を開くのを待つ。
『ねえジェミン』
「なあに」
『ジェノの好きな人の話聞いたことある？』
「うん、あるよ」
『……誰なのかも知ってる？』
「知ってるよ、でも教えてあげない」
『だよねえ』
「どうしたの、急に」
『ううん』
下手くそな笑顔を作ってごまかそうとするA。
そんなのじゃ俺が納得するわけないってもうよくわかってるはずなのに、バカだなあ。バカな子ほど可愛いって言うけど、Aにもよく当てはまると思う。
まあバカじゃなくても可愛いって思うんだろうけど。
小さい手のひらをつかんでまっすぐに目を合わせると、気まずそうに目を逸らす。名前を呼べば、観念したように口を開いた。
『、クラスの子にジェノがかわいそうだって言われたの』
「かわいそう？」
『Aはジェノ君のこと好きじゃないのに縛り付けてるって』
ジェノは感情が読み取りにくいけど、嫌なものは嫌だというし、意外と好き嫌いがはっきりしている。
自分の意思でAのそばにいるだけなのに端から見るとわからないもんだなあ。
ジェノはそんなこと思ってないと思うけど、と言っても暗い表情のままだ。
「Aは俺の言葉よりもその子達の言葉を信じるの？俺の方がジェノのこともAのこともよくわかってるのに」
『そういうわけじゃないけど』
「けど？」
『…ジェノは何にも言わないから』
確かにジェノは優しいからAに要求するところなんて一度も見たことがない。これだけ一緒にいる俺がそうなら見てないところでもそうなんだろう。
拗ねたように口を尖らせるAのほっぺを優しくつまむと「いひゃいよ〜」とちょっと変な顔になった。
「ジェノは嫌だったらちゃんと言うよ。だから大丈夫」
『うん〜』
もう一度目を合わせて、「ナナを信じて、ね？」と小首を傾げて笑いかけると観念したようにわかったよ〜と頷いてくれた。
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ロク(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» ありがとうございます🥹！私もこんな学生生活送りたかったなと考えながら書きました😩笑 スピンオフも気長にお待ちいただけたら嬉しいです〜！ (4月16日 3時) (
レス) id: c303f509b7 (このIDを非表示/違反報告)
ロク(プロフ) - ゆかりさん» ありがとうございます🥹完結までに時間がかかってしまいましたが読んでいただけて嬉しいです〜！ドンヒョクとの話考えておりますので更新お待ちください ˆᴗˆ (4月16日 3時) (レス) id: c303f509b7 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - 完結おめでとうございます そしてお疲れ様でした！こんな優しいイケメン4人に囲まれる人生送りたかったー！スピンオフ楽しみにしています (4月15日 2時) (レス) @page19 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に大好きな作品で、更新される度ワクワクしながら読ませていただいてました。ドンヒョクと主人公の雰囲気や関係性がとても好きなので、ドンヒョクとの番外編も読みたいです！ (4月14日 11時) (レス) @page19 id: f5ce26c2bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロク | 作成日時：2024年3月21日 3時
