103．「今まで言えなかったけど」 ページ17
HC side
Aの教室の扉の前についてから大きく深呼吸をした。
誰もいない教室の後ろの方に座ったAは窓の外を眺めている。
太陽に照らされた髪がきらきらと光を放っているように見えた。
「A」
『あれドンちゃん』
「なにしてんの、ロンジュナとジェミンもう帰ったみたいだけど」
『考え事してた』
「今日何食べるかって？」
『もー、違うよ』
ヘラヘラと笑う顔を見ると心臓が大きな音を立てる。
帰ろっかと席を立つAの両手を掴む。
Aの小さい手は冷たくて柔らかい。
何百回も繋いできた手だから自分の手によく馴染むような気がした。
「なあ、」
『なあに、ドンちゃん』
「二回は言わないからよく聞いて」
『じゃあやだ』
「、ここは良いよって言うところじゃん」
思わずため息をこぼすと、Aはへにゃりと笑った。
『何回も言ってほしいもん』
「何言われるかわかんないのに？」
『わかるよ』
「ほんとに？」
『うん、あ、せーので言う？』
「言わないし、いい加減黙って」
どうぞ、というように上目遣いで俺を見つめたまま黙るAは超かわいい。
今まで見た顔で一番可愛いと思った。
悔しいから言わないけど。
そんなことを考えていたらさっきまで手が震えるくらい緊張してたのがアホらしくなるほど、簡単に言葉が出てくる気がした。
「今まで言えなかったけど、俺はAのことが好き」
『うん』
「…俺と付き合って」
『喜んで！』
大きな声で飛びついてくるから一瞬誰かに見られたらどうするつもりだとよぎった。
背中に回ったAの腕にきゅっと力が籠る。
ドンちゃん大好きと言った声が少し震えていて、顔を見れば瞳が涙でキラキラと光っていた。
胸がぎゅうと締め付けられて
それを誤魔化すように一つ息を吐いてから、
なきむし、と軽くデコピンをすればAは嬉しそうに笑った。
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ロク(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» ありがとうございます🥹！私もこんな学生生活送りたかったなと考えながら書きました😩笑 スピンオフも気長にお待ちいただけたら嬉しいです〜！ (4月16日 3時) (
レス) id: c303f509b7 (このIDを非表示/違反報告)
ロク(プロフ) - ゆかりさん» ありがとうございます🥹完結までに時間がかかってしまいましたが読んでいただけて嬉しいです〜！ドンヒョクとの話考えておりますので更新お待ちください ˆᴗˆ (4月16日 3時) (レス) id: c303f509b7 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - 完結おめでとうございます そしてお疲れ様でした！こんな優しいイケメン4人に囲まれる人生送りたかったー！スピンオフ楽しみにしています (4月15日 2時) (レス) @page19 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に大好きな作品で、更新される度ワクワクしながら読ませていただいてました。ドンヒョクと主人公の雰囲気や関係性がとても好きなので、ドンヒョクとの番外編も読みたいです！ (4月14日 11時) (レス) @page19 id: f5ce26c2bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロク | 作成日時：2024年3月21日 3時
